戦後八十年記念 決定版!日本の戦争映画史




第6回映画批評月間〜フランス映画の現在をめぐって〜

日本ではめったに見られない近作や、隠れた名作を紹介する特集「映画批評月間 フランス映画の現在をめぐって」が今年も開催されます。第6回目となる今回は、『サターン・ボウリング』が今秋に日本公開される注目のパトリシア・マズィ監督の初長編作『走り来る男』から最新作『ボルドーに囚われた女』まで一挙上映します。そのほか、カンヌ国際映画祭をはじめとした映画祭や、批評家たちから高く評価された日本未公開作品をあわせた合計9プログラムを上映。

公式HP→https://culture.institutfrancais.jp/event/cinema20260606

上映作品

ゴールドマン裁判

ゴールドマン裁判フランス/2023年/116分/カラー
◎監督:セドリック・カーン
◎出演: アリエ・ワルトアリテ、アルチュール・アラリ、ステファン・グラン・ティリー

★第76回カンヌ国際映画祭監督週間オープニング作品
◆70年代にフランス中を騒がせたピエール・ゴールドマン事件の法廷を再現した息もつかせぬ裁判映画。複数の強盗罪で起訴中のピエール・ゴールドマンは、自身の罪を認めながら、唯一、薬局で起きた殺人事件だけは否認、公判が開かれる。しだいに警察の杜撰な捜査やユダヤ人差別など数々の問題が浮上してくる。フラッシュバックはいっさい用いられず、法廷での俳優たちのやり取りがほとんど実写に近い状況でカメラに収められていく。
「これこそが裁判映画の大きな強みであり、カーンはこれを見事に利用している。つまり1976年のものであれ、今日のものであれ、個人の深みと矛盾を掘り起こし、それを組織の哀れな健全さと対話させるのである」(リュドヴィック・ベオ、「レザンロキュプティーブル」)。

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歓喜

歓喜フランス/2023年/97分/カラー
◎監督:イリス・カルテンバック
◎出演:アフシア・エルジ、アレクシ・マナンティ、ニナ・ミュリス

★第76回カンヌ国際映画祭批評家週間出品
◆仕事に熱心な助産師のリディアは、恋愛で破局を迎えていた。同じ頃、親友のサロメから妊娠を告げられ、妊娠の経過を追ってほしいと頼まれる。友人の赤ん坊を抱いていたリディアは、一夜限りの相手ミロスと出くわしたその日、すべてを失う危険を冒して嘘の世界へと飛び込んでいく…。
「『歓喜』の魅力をまずもって伝えるには、主演女優の顔以外ないだろう。そう、これまでと同様、アフシア・エルジがスクリーンに登場する度に、私たちは彼女の寡黙な微笑み、瞳の動かし方、私たちの知らない過去で重くなった瞼をじっと見つめてしまうのだ」(サンドラ・オナナ、「リベラシオン」)

 

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ジムの物語

ジムの物語フランス/2024年/101分/カラー
◎監督:アルノー&ジャン=マリー・ラリユー
◎出演: カリム・ルクルー、レティシア・ドッシュ、サラ・ジロドー、ベルトラン・ブラン

★第77回カンヌ国際映画祭カンヌ・プレミア出品
★カリム・ルクルー 第50回セザール主演男優賞受賞
◆ジュラ山脈に囲まれ街サン・クロードで、心優しい青年エメリックはかつての仕事仲間フロランスと再会する。妊娠6カ月のフロランスと暮らすようになったエメリックは、生まれきたジムを自分の子のように育て、ふたりの間には強い絆が生まれる。しかし、ある日ふたりの前に実の父親クリストフが現れる。それはメロドラマの始まり、そして父親としての放浪と冒険の旅(ルビ:オデッセイ)の始まりであった。
「ラリユー兄弟によるこの美しい映画は、非典型的な父親の物語を大いなるロマネスクの力で展開し、思いがけないところで感動を呼び起こす」(ジャッキー・ゴルドベルグ、「レザンロキュプティーブル」)

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〈パトリシア・マズィ監督特集〉

走り来る男

走り来る男 フランス/1988年/87分/カラー
◎監督:パトリシア・マズィ
◎出演:ジャン=フランソワ・ステヴナン、サンドリーヌ・ボネール、ジャック・スピエセル

★1989年カンヌ国際映画祭ある視点部門出品
◆北フランスのある田舎町、ジェラールは兄とともに酩酊し、農場に火事を起こしてしまい、たまたまそこにいた浮浪者が命を落としてしまう。10年後、刑務所から出所した兄は、美しいアニーと結婚し、娘ができ、あらたに農場を持つジェラールのもとに戻ってくる。はたして彼は復讐を果たしに戻ってきたのだろうか……。撮影はヌーヴェルヴァーグを支えた名匠ラウル・クタール。

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ボルドーに囚われた女

ボルドーに囚われた女フランス/2024年/108分/カラー
◎監督:パトリシア・マズィ
◎出演:イザベル・ユペール、アフシア・エルジ、マーニュ・ハヴァード・ブレック

 

★カンヌ国際映画祭監督週間出品
◆ボルドーのある屋敷に一人で暮らすアルマと、郊外に住む若い母親ミナは、同じ刑務所に留置されている夫の不在を中心に生活を組み立てていた。夫たちの面会に訪れたとき、二人の女性は出会い、波乱に満ちた、ありえないような友情を育むことになる…。

★最新作『サターン・ボウリング』上映予定あり!

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〈知られざるヌーヴェル・ヴァーグ、リュック・ムレ特集〉

[プログラム1] ブリジットとブリジット 

ブリジットとブリジット フランス/1966年/75分/モノクロ
◎監督:リュック・ムレ
◎出演/フランソワーズ・ヴァテル、コレット・デコンブ

 

◆ピレネー出身の女の子とアルプス出身の女の子が上京したパリで偶然出会う。同じ名前を持つふたりは意気投合し、一緒に大学生活を満喫しようとするのだが……。長編デビューとなる本作で、ムレは首都に到着した瞬間から、自分の生い立ちを忘れ、見知らぬ世界で受け入れられるために規範に従わなければならない若者たちを観察する。フラー、ロメール、シャブロルらが友情出演。ゴダールに「真に革命的な映画」と讃えられ、イエール映画祭で審査員特別賞を受賞した。

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[プログラム1] 黒い大地

フランス/1961年/19分/カラー
◎監督:リュック・ムレ

◆道路がなく、この世からほとんど消滅しようとしているピレネー山脈のマンテとアルプスのマリオーのふたつの村を探訪する。題材の深刻さと短編映画の遊び心との間に楽しいコントラストを生み出している。

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[プログラム2] ビリー・ザ・キッドの冒険

ビリー・ザ・キッドの冒険フランス/1971年/78分/カラー
◎監督:リュック・ムレ
◎出演/ジャン=ピエール・レオー、ラシェル・ケステルベール

 

◆たったひとりでウェルズ・ファーゴの駅馬車を襲ったビリーは、戦利品を運ぶのに苦労する。そんな時、ビリーはアンと出会う。ムレはハワード・ホークスを進んで参照しながら、砂漠、断崖、山道を舞台に、少人数のクルーとわずか6日で唯一無二のシュールな西部劇を撮り上げる。まさに感覚的探求の場に放たれ、愛、欲望、共感を発見していく主人公を演じるジャン=ピエール・レオは、この多義的な側面を持つキャラクターによって、それまで演じてきた役やイメージから離れて、俳優としてのあらたな可能性を示している。編集はジャン・ユスターシュが担当。

「『密輸業者』はすでに傑出した映画だったが、『ビリー・ル・キッドの冒険』は、ジャン=ピエール・レオー出演作の最高傑作であり、また稀有なるフランスのシュルレアリスム映画のひとつである。リュック・ムレは間違いなく、ブニュエルとタチの唯一の後継者だ」ジャン=マリー・ストローブ

 

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[プログラム2] ウニの陰謀La Cabale des oursins

ウニの陰謀La Cabale des oursins フランス/1990年/17分/カラー
◎監督:リュック・ムレ

 

◆北フランスのぼた山が、コロラド州のグランドキャニオンやエジプトのピラミッドと同じように、観光名所とみなされたらどうだろう?地理をこよなく愛するムレがフランスを旅する。

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[プログラム3] カップルの解剖学

フランス/1976年/82分/モノクロ
◎監督:リュック・ムレ
◎出演/リュック・ムレ、クリスティーヌ・エベル

 

◆映画監督とそのパートナーが、女性解放運動に影響され、ふたりのカップルとしての関係の難しさを分析し始める。ドキュメンタリーとフィクションの中間に位置する本作は、ムレとパートナーのアントニエッタ・ピゾルノの初の共同監督作品。ムレはこの自伝的作品で自分自身を演じているが、ピゾルノは自分の役をあえて「ビリー・ザ・キッドの冒険」でヒロインを演じたラシェル・ケステルベール(変名でクレジット)に譲っている。本作は、カップルの親密さ、無秩序、異なるニーズを共存させることの難しさについて率直に語るとともに、性の解放が謳われながらも、軽視されがちだった女性の快楽について繊細な探求をしている。

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[プログラム3] 開栓の試み

開栓の試み フランス/1988年/15分
◎監督:リュック・ムレ

 

◆キャップがどうしてもあかない時、どのようにコカ・コーラのボトルを開けるか。

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[プログラム4] メドールの帝国

メドールの帝国 フランス/1986年/13分/カラー
◎監督:リュック・ムレ

 

◆犬、その飼い主、擬人化:都会における人間の親友の居場所についての辛辣な考察。

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[プログラム4] 映画館の座席

映画館の座席 フランス/1989年/57分/カラー
◎監督:リュック・ムレ
◎出演:オリヴィエ・マルティニ、エリザベト・モロー、サビーヌ・オードパン

 

◆1955年、パリ。『カイエ・デュ・シネマ』誌の批評家ギィは、地元の映画館にヴィットリオ・コッタファヴィの映画をよく観に行く。そこで敵対する雑誌『ポジティフ』の批評家ジャンヌと恋に落ちるのだが……。シネフィルの日常が痛快に描き出される。

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[プログラム4] ロングスタッフ氏の亡霊

フランス/1996年/20分/カラー
◎監督:リュック・ムレ◎原作:ヘンリー・ジェイムズ短編集『ロングスタッフの結婚』
◎出演:イリアナ・ロリック、エレーヌ・ラピオヴェル、ジェフリー・キャリー

 

◆1880年、ノルマンディーの浜辺で、喘息で瀕死の裕福なイギリス人が、若く美しいアメリカ人女性と出会い、恋に落ちる。彼女は彼を拒絶するが、2年後、彼は再び現れる……。綿密なフレーミングと洗練された演技でヘンリー・ジェイムズの世界を見事に描き出す。

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入場料金

当日券

一般1900円、シニア1300円、会員・学生1200円、高校生以下・ハンディキャップ1000円
※招待券・回数券使用不可


※ご鑑賞の7日前から窓口とオンラインでチケットのご購入が可能です。ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券の方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。
オンラインチケットはこちら

 

【第6回映画批評月間2025】オンラインミニトークのお知らせ

10/5(日) 17:45「リュック・ムレ プログラム3」 上映後オンラインミニトーク

10/5(日) 19:45「リュック・ムレ プログラム1」 上映前オンラインミニトーク

ゲスト /坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ映画主任)

スケジュール

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