ルイス・ブニュエル監督特集

これまで20年近く、映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」とともにフランス映画の現在を紹介してきたアンスティ・フランセが今年より新たに「映画/批評月刊~フランス映画の現在をめぐって~」と題して、同雑誌を含むより多くのフランスのメディア、批評家、専門家、フェスティバルや文化施設のプログラマーらと協力し、最新のフランス映画を選りすぐり、ご紹介します。初回を飾る今年は、フランス日刊紙「リベラシオン」の映画批評家であり、同紙文化部のチーフ、ジュリアン・ジェステールを迎え、同氏と共に、SF、刑事もの、コメディ、アクション、エロス、青春ものと、新世代、あるいはベテランの作家たちがこれまでになく様々なジャンルに果敢に挑んでいるフランス映画の現在を紹介します。最新作『ハイ・ライフ』が2019年4月に日本公開予定のクレール・ドゥニのこれまでの作品、そして近年再評価の機運が高まっている「見出された映画作家」ギイ・ジルの作品も紹介します。特集中は、ゲストと共に、映画の可能性、あるいは映画と批評の間の多様な可能性について語り合います。

上映作品

切られたパンに Au pan coupé 

切られたパンに Au pan coupé (フランス/1967年/71分/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕)
◎出演:パトリック・ジュアネ、マーシャ・メリル、ベルナール・ヴェルレ

◆ジャンヌはかつての恋人ジャンを思い出し、今も彼との恋を生きている。ジャンは15歳で少年院に入り、既成秩序に反抗し、ブルジョワ的な世界もビート族たちの世界も拒否して死んでいった。彼の死を知らないジャンヌには、つねにジャンが亡霊のように寄り添っている。
「この作品での愛は顔によって想起させられ――何度も繰り返し見せられる女性の顔、視線、――それにはただただ感嘆させられる。そう、それはこれまで一度も映画でなされたことがなかっただろう。」(マルグリット・デュラス)

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ジェシカ Jessica Forever de Jonathan Vinel et Caroline Poggi

ジェシカ Jessica Forever de Jonathan Vinel et Caroline Poggi (フランス/2018年/97分/カラー/デジタル)
◎監督:キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル
◎出演:アオミ・ミュヨック、セバスティアン・ウルゼンドヴスキー、オウギュスタン・ラグネ

◆ジェシカは闘士であり、母親、魔術師、気高い女神、スターである。ディストピア的世界で、ジェシカは孤立し、愛情を知らず怪物になってしまった子どもたちを救う。彼らはひとつの家族となり、生き残る権利を得られる世界を自分たちで作り始める。ジェシカはゲーム『メタルギアソリッドV』のクワイエットから着想を得ている。本特集で短編2本が紹介される期待の監督コンビ、ポギ&ヴィネルの長編処女作をフランス公開に先駆けて特別上映!

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勤務につけ! Au poste de Quentin Dupieux

勤務につけ! Au poste de Quentin Dupieux(フランス/2018年/73分/カラー/デジタル)
◎監督:カンタン・デュピュー
◎出演:ブノワ・ポールヴールド、アナイス・ドゥムースティ、グレゴワール・ルディッグ、マルク・フレーズ

◆舞台はとある警察署。ブロン捜査官は、血まみれで見つかったある男の殺人事件の調査を担当し、遺体を発見したフガンという男を第一容疑者として取り調べを受けることに。記憶と現実、虚構が混ざり合っていく……。フレンチ・エレクトロ・ムーブメントを代表するアーティストであり、映像作家でもあるミスター・オワゾことカンタン・デュピューの6本目の長編。80年代フランスの刑事ものへのオマージュであると同時に、間違った時に、間違った場所に居合わせてしまったカフカ的とも言える世界を描くミステリー・コメディ。

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海辺の恋 L’Amour à la mer  

海辺の恋 L’Amour à la mer (フランス/1963 65年?/73分/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕)
◎出演:ジュヌヴィエーヴ・テニエ、ダニエル・ムスマン、シモーヌ・パリ、ジャン=ピエール・レオ

◆パリに住む若い女性はヴァカンスに訪れた海辺の美しい街ドゥーヴィルで海兵に恋をする。しかし秋が来て、男は駐屯地に戻らなければならず、ふたりは離れ離れとなる。手紙を綴り、いつの日か再会することを待ち望むながら、男はブレストで、女はパリでそれぞれの生活を送る。

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ワイルド・ボーイズ Les Garçons sauvages de Bertrand Mandico

ワイルド・ボーイズ Les Garçons sauvages de Bertrand Mandico(フランス/2017年/110分/モノクロ&カラー/デジタル) R12+
◎監督:ベルトラン・マンディコ
◎出演:ヴィマラ・ポンス、ポリーヌ・ロリラール、ディアンヌ・ルクセル、アナエル・スノーク、マチルド・ワルニエ、サム・ルーウィック、エリナ・レーヴェンソン

◆20世紀初頭。良家出身の5人の少年が、ある日解放的な気分に魔が差して、卑劣な罪を犯してしまう。罪を償うため謎の船長に預けられた少年たちは、過酷な航海の旅へと連行される。密かに反乱を企てる5人だが、ある無人島に座礁すると、そこには快楽を与えてくれる幻想的な植物が生い茂り、いつの間にか欲望に溺れていく。すると、少年たちの身体は次第に変異していき、ゆるやかにセクシュアリティーの境界線が溶けていく…。デジタルトリックに一切頼らない、驚くべき造形の美しさも見所のひとつ。

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シェエラザード Shéhérazade de Jean-Bernard Marlin

シェエラザード Shéhérazade de Jean-Bernard Marlin(フランス/2018年/112分/カラー/デジタル) R12+
◎監督:ジャン=ベルナール・マルラン
◎出演:ディラン・ロベール、ケンザ・フォルタス、イディール・アズグ

◆ザカリは17歳、刑務所から出所したばかり。母親にも見捨てられ、マルセイユの下町をぶらついていたところ、シェエラザードという名の少女と運命的な出会いをする……。
「ここ最近、若手のフランス映画作家たちが精力的に、偉大な作家たち(ここではデパルマ、パゾリーニ)からの影響を怖れることなく受け入れ、クレイジーな試みに乗り出している。北マルセイユ界隈、それも学校と刑務所を往来するように撮られJ=P・マルランの作品はその証となる一本だ。」

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地上の輝き Le Clair de terre 

地上の輝き Le Clair de terre(フランス/1969年/102分/カラー&モノクロ/デジタル/フランス語/日本語字幕)
◎出演:パトリック・ジョアネ、エドウィジュ・フィエール、アニー・ジラルド、ミシェリーヌ・プレール

◆チュニジア生まれで、母の死まで幼年期をその地で過ごしたピエールは現在、パリのマレ地区、ロジエール通りに父親と住んでいる。突如、パリを離れる必要を感じたピエールは再びチュニジアの首都チュニスに向かう。そこでかつての教師に導かれ、自分の過去の形跡を辿っていくことになる。

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入場料金

当日券

一般1500円、学生・シニア1100円、会員1000円

※連日朝より当日分の整理番号つき入場券の販売を開始します。
ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、前売券なども受付にて入場券とお引き換えください。

インターネットチケット販売スタート

ご鑑賞の8日前よりインターネット・劇場窓口で日時指定の整理番号付きチケット販売を開始。前売券なども予め窓口で日時指定の整理番号付きチケットにお引換えできます。詳しくはこちら

 

スケジュール

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