略歴
◆1977年生まれ。配給や製作の研修生として映画にかかわった後、FEMIS(フランス国立映画学校)に入学。専攻は監督科ではなく製作科だが、在学中に短篇を監督している。2008年、わずかな資金、少人数で映画を撮るため、友人と製作会社「アネ・ゼロ」(Année Zéro)を設立。この会社で『遭難者』『女っ気なし』を製作。2013年、長篇第1作『やさしい人』が、第66回ロカルノ国際映画祭コンペティション部門に出品される。2016年、短編ドキュメンタリー『勇者たちの休息』。2017年、『7月の物語』を第70回ロカルノ国際映画祭(アウト・オブ・コンペティション部門)へ出品。第一部「日曜日の友達」はジャン・ヴィゴ賞を受賞(短編部門)。2018年、長編ドキュメンタリー「宝島」L'Île au trésor。
上映作品
『勇者たちの休息』(『7月の物語』と併映)
2016年/フランス/38分
♦スイスとフランスに跨るレマン湖畔からアルプス山脈を抜け、地中海のニースに至る自転車観光ルート「大アルプス・ルート」。約720キロからなるそのルートを縦断しようと毎年6月末、約60人もの自転車愛好家たちが集まってくる。ギヨーム・ブラックは、すでに仕事をリタイアした自転車愛好家たちにカメラを向ける。なぜ寒さや疲れと闘い走ろうとするのか? 家に戻ってから何ができるのか? どうやったら孤独や退屈を逃れられるのか? ギヨーム・ブラックのやさしい眼差しのなかで、彼らは心情を打ち明ける。その告白をとおして、仕事と世界との私たちの関係が見えてくる。
『女っ気なし』(『遭難者』と併映)
2011年/フランス/58分
◎監督:ギョーム・ブラック◎撮影:トム・アラリ◎出演:バンサン・マケーニュ、ロール・カラミー、コンスタンス・ルソー
◆フランスの注目若手監督ギョーム・ブラックが、デビュー作の短編「遭難者」(2009)に登場した男性シルバンを主人公に描いた中編ドラマ。とある夏の終わり。シルバンは海辺へバカンスにやって来た若い母親と娘にアパートを貸すことに。母娘と一緒に海水浴や買物をして楽しい毎日を過ごすシルバンだったが、やがて友人ジルが現われ……。同監督初の劇場公開作品ながら、フランスでロングランを記録し高い評価を得た。
『遭難者』(『女っ気なし』と併映)
2009年/フランス/25分
◎監督:ギョーム・ブラック◎出演:ジュリアン・リュカ、アデライード・ルルー、バンサン・マケーニュ
◆フランスで注目を集める新人監督ギョーム・ブラックのデビュー作となる短編ドラマ。フランス北部の小さな町で暮らす青年シルバン。ある日、自転車がパンクして困っている青年を見かけた彼は、その青年リュックを助けようとするが……。シルバンを演じるのは、フィリップ・ガレル監督作「灼熱の肌」など俳優のほか、映画監督や舞台演出家としても活躍するバンサン・マケーニュ。2013年6月、フランス映画祭2013にて、ブラック監督による中編「女っ気なし」(2011)と2本立て上映。同年11月、「女っ気なし」の併映作品として劇場公開。
『やさしい人』
2013年/フランス/100分
◎監督・脚本:ギョーム・ブラック◎脚本:エレーヌ・リュオ◎撮影:トム・アラリ◎美術:エレナ・システルヌ◎衣装:サンドラ・ベナール エマニュエル・パストル◎編集:ダミアン・マイストラジ◎音楽:ロブール
◎出演:バンサン・マケーニュ、ソレーヌ・リゴ、ベルナール・メネズ、マリ=アンヌ・ゲラン、ジョナ・ブロケ、エルベ・ダンプ
◆「女っ気なし」などで注目されるフランスの若手監督ギョーム・ブラックが、年を重ね、先行きのない未来に苦悩する落ち目のミュージシャンが、やがて本当に愛することの意味を見出していく姿を描いた人生賛歌のドラマ。主演は、ブラック監督作品おなじみのバンサン・マケーニュ。いまや世間から忘れ去られようとしているミュージシャンのマクシムは、フランス・ブルゴーニュ地方の生まれ故郷の町トネールに戻ってくる。一人暮らしの父親クロードはアウトドアスポーツを楽しみ、女性関係も華やかで人生を謳歌しているが、都会での生活に疲れ果てたマクシムは生きる気力を失っていた。そんな折、地元情報誌の若い女性記者メロディがマクシムを取材にしにやってくる。その若さと笑顔にひかれたマクシムは、メロディと距離を縮めていくが……。
7月の物語
2017年/フランス/71分
◎監督・脚本:ギョーム・ブラック◎撮影:アラン・ギシャウア◎編集:ルイーズ・ジャイエット
◎出演:ミレナ・クセルゴ、リュシー・グランスタン、ジャン・ジュデ、テオ・シュドビル、ケンザ・ラグナウイ、ハンネ・マティセン・ハガ、アンドレア・ロマノ、シパン・ムラディアン
パリと郊外。5人の若い女と5人の若い男。二つの物語。ある夏の一日。
◆第一部「日曜日の友だち」L’Amie du dimanche
7月の晴れた日曜日、会社の同僚ミレナとリュシーは、女2人でパリ郊外セルジー=ポントワーズのレジャーセンターへ遊びにいく。そこで偶然、ジャンという青年と出会い、芽生え始めた2人の友情に亀裂が入る。
第二部「ハンネと革命記念日」Hanne et la fête nationale
7月14日、革命記念日で盛り上がるパリ。国際大学都市に住む女子留学生のハンネは、明日の帰国を前に、パリ最後の夜を楽しもうとするが……。
ギョーム・ブラック監督が、フランス国立高等演劇学校の学生たちと制作。2016年7月のパリとその郊外を舞台に、バカンスシーズンの始まりに浮き立つ若者たちの戯れを描く2つの物語。撮影期間はそれぞれ5日間、そして3人の技術スタッフと少ない機材で行った。こうした制約をあえて自らに課すことで、ギヨーム・ブラックは映画に自由な息吹を取り戻そうとしている。
入場料金
当日券
◉『7月の物語』+『勇者たちの休息』
一般1,800円/学生・シニア1,100円/会員1,000円
◉『女っ気なし』+『遭難者』、『やさしい人』
一般1,500円/学生・シニア1,100円/会員1,000円
※ご入場は各回10分前より整理番号順となりますので、本前売券も受付にて入場券とお引き換え下さい。
整理番号付き入場券は1週間前より窓口にて発行いたしております。
スケジュール
◉9/21(土)〜9/25(水)
18:30 『7月の物語』+『勇者たちの休息』
20:40 『女っ気なし』+『遭難者』
◉9/26(木)、9/27(金)
18:30 『女っ気なし』+『遭難者』
20:10 『7月の物語』+『勇者たちの休息』
◉9/28(土)〜10/2(水)
18:30 『7月の物語』+『勇者たちの休息』
20:40 『やさしい人』
◉10/3(木)、10/4(金)
18:30 『やさしい人』
20:30 『7月の物語』+『勇者たちの休息』
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