インディアン・シネマ・ウィーク2018

イタリア映画が誇る永遠の古典(クラッシコ)、デジタルリマスター版で一挙上映!ネオレアリズモとその系譜として『にがい米』『暗殺指令』『ゼロ地帯』『太陽の誘惑』、ジャンル映画の愉悦として『ヘラクレス』『ヘラクレスの逆襲』、昨年の映画祭で好評を博した『愛の果てへの旅』と『狂った夜』(1959)を、マーメイドアンコール作品として、計10作品を一挙上映!

上映作品

『にがい米』RISO AMARO

『にがい米』RISO AMARO1949年/107分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:ジュゼッペ・デ・サンティス
出演:ヴィットリオ・ガズマン、ラフ・ヴァローネ、シルヴァーナ・マンガーノ

◆低賃金の農作業に就いて資本家に搾取されつつ、刑務所のような寮生活を送る出稼ぎ労働者の若い娘たちに、逃亡中の窃盗犯カップルが紛れ込むことで起こる悲劇。監督デ・サンティスが見いだした「イタリア版リタ・ヘイワース」マンガーノが、はちきれんばかりの魅力を発散する秀作。イタリア本国で、初めて興行的に成功した“ネオレアリズモ”映画とされる。

 

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『暗殺指令』VENTO DEL SUD

『暗殺指令』VENTO DEL SUD 1959年/100分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:エンツォ・プロヴェンツァーレ
出演:レナート・サルヴァトーリ、クラウディア・カルディナーレ

◆とりわけフランチェスコ・ロージ作品の脚本家として知られるプロヴェンツァーレの、唯一の監督作。マフィアからある貴族の殺害を命じられたシチリアの若い労働者が、どたんばになって暗殺から手を引き、姉に虐げられていた貴族の娘と共に逃げる。二人の間には愛情が芽生えるが、やがてマフィアの追っ手が彼らに迫り……原案に若き日のエリオ・ペトリが参加。

 

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『ゼロ地帯』KAPÒ

『ゼロ地帯』KAPÒ1960年/118分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:ジッロ・ポンテコルヴォ
出演:スーザン・ストラスバーグ、ローラン・テルジェフ、エマニュエル・リヴァ

◆『アルジェの戦い』(66)の社会派ポンテコルヴォの長編第二作にあたるホロコースト映画。ナチの強制収容所で両親を殺されたユダヤ系の少女が、収容所医師らの助力により非ユダヤ系になりすまして別の収容所へ移送され、やがてカポ(囚人班長)となるが……篇中のあるショットが、批評家時代のジャック・リヴェットに激しく非難されたことでも知られる問題作。

 

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『太陽の誘惑』I DELFINI

『太陽の誘惑』I DELFINI1960年/105分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:フランチェスコ・マゼッリ
出演:ジェラール・ブラン、クラウディア・カルディナーレ、アンナ・マリア・フェレーロ

◆1960年頃の地方都市における、上流階級の若者たちの自堕落な生態を辛辣に描いた作品。原題は仏皇太子の称号に由来する言葉で、「王位継承者たち」を意味する。監督マゼッリら三人の手になるオリジナル脚本に基づいており、執筆にはアルベルト・モラヴィアも協力。ジョヴァンニ・フスコ作曲/ニコ・フィデンコ歌唱の(英語の)主題歌もヒットした。

 

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『ヘラクレス』LE FATICHE DI ERCOLE

『ヘラクレス』LE FATICHE DI ERCOLE1958年/103分/カラー/デジタル・リマスター版
監督:ピエトロ・フランチーシ
出演:スティーヴ・リーヴス、シルヴァ・コシナ、ジャンナ・マリア・カナーレ

◆ギリシャ神話の英雄ヘラクレスおよび金羊毛探索をめぐる物語に基づいた、カラー&ワイドスクリーン歴史冒険映画。イタリア特有の史劇映画の伝統を受け継ぎつつ、そこに娯楽要素をふんだんに盛り込んで大ヒットを記録し、以後シリーズ化された。主演を務めた元ボディビルダーのアメリカ人俳優リーヴズは、本作の成功で一躍国際的映画スターとなる。

 

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『ヘラクレスの逆襲』ERCOLE E LA REGINA DI LIDIA

『ヘラクレスの逆襲』ERCOLE E LA REGINA DI LIDIA 1959年/100分/カラー/デジタル・リマスター版
監督:ピエトロ・フランチーシ
出演:スティーヴ・リーヴス、シルヴァ・コシナ、シルヴィア・ロペス

◆『ヘラクレス』の大ヒットをうけて製作された続編。前作に続いてリーヴズが筋骨隆々のヘラクレスを演じる。今回はギリシャ神話にソポクレスおよびアイスキュロス作のギリシャ悲劇を混ぜ合わせた物語に、アクション・お色気・幻想要素をたっぷり織り込んで飽きさせない。撮影担当も前作に続き、恐怖映画の名匠マリオ・バーヴァ。

 

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『ナポリの饗宴』CAROSELLO NAPOLETANO

『ナポリの饗宴』CAROSELLO NAPOLETANO1954年/129分/カラー/デジタル・リマスター版
監督:エットレ・ジャンニーニ
出演:パオロ・ストッパ、クレリア・マターニア、ソフィア・ローレン

◆1950年にフィレンツェで初演され、海外巡業もおこなうなど大成功を収めた軽歌劇の映画版。監督は舞台版でも演出を務めたジャンニーニ。辻音楽師一家が狂言廻しとなって、数世紀にわたる苦難に満ちたナポリの歴史を、悲喜こもごものミュージカル・オムニバス風に綴ってゆく。カンヌ国際映画祭の国際賞を受賞した。若き日のソフィア・ローレンにも注目。

 

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『イタリア式離婚狂想曲』DIVORZIO ALL'ITARIANA

『イタリア式離婚狂想曲』DIVORZIO ALL'ITARIANA1961年/105分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:ピエトロ・ジェルミ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、ダニエラ・ロッカ、ステファニア・サンドレッリ

◆かつてイタリアの法律では「酌量すべき情状」とみなされていた名誉殺人を悪用し、口うるさい妻を殺害しようと目論む男を描いた風刺喜劇。監督ジェルミら三人の共同執筆による脚本(G.アルピーノの小説に基づく)は、オスカー脚本賞を受賞。また作品自体、カンヌ国際映画祭の最優秀喜劇賞を獲得し、国際的に高く評価された。マストロヤンニの喜劇演技も絶品。

 

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『狂った夜』LA NOTTE BRAVA

『狂った夜』LA NOTTE BRAVA1959年/93分/モノクロ/デジタル・リマスター版
監督:マウロ・ボロニーニ
出演:ジャン=クロード・ブリアリ、エルサ・マルティネッリ、アントネッラ・ルアルディ

◆ローマの最下層で奔放に明日なき日々を生きる若者たちを愛したパゾリーニの脚本を『わが青春のフロレンス』のボロニーニが、アナーキーさを損なうことなく映像化した絶品。すれっからしで美しすぎる街娼たちと、即物的で下品で獣のように魅力的な小悪党たちの、一日と一夜のめくるめく冒険と青春の輝き。金の威力しか信じない彼らの、諦観の賜物であろう容赦なさと達観は清々しいばかりだ。

 

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『愛の果てへの旅』LE CONSEGUENZE DELL'AMORE

『愛の果てへの旅』LE CONSEGUENZE DELL'AMORE2004年/104分/カラー
監督:パオロ・ソレンティーノ
出演:トニ・セルヴィッロ、オリヴィア・マニャーニ、アドリアーノ・ジャンニーニ

◆ガッローネとともにイタリア映画界を牽引し続けるソレンティーノ最初の傑作は、名優セルヴィッロとともに創り出したもっとも魅力的で孤独な主人公の捨て身の葛藤をまざまざと物語る映像作品だ。以降、洗練度もスケールも華麗さも増してゆく中で失われかけたナイーヴさが観る者の感情移入を誘い、思い入れたっぷりにこだわり抜いた仕掛けが観る度に新たな発見をもたらす奇異な作品でもある。

 

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入場料金

前売券 ※準備中

前売1回券1,200円/前売3回券3,000円

当日券

一般1500円、学生1100円、シニア1100円、会員1000円
会員3回券2700円

※連日朝より当日分の整理番号つき入場券の販売を開始します。
ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、前売券なども受付にて入場券とお引き換えください。

スケジュール

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