大阪〈生きた建築〉映画祭 銀幕に蘇る都市大阪の〈身体〉を発見せよ!

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上映作品

1930年代の大大阪モダンを象徴した今はなき村野藤吾建築、1970年大阪万博とそれにともなう大阪の大改造、そして私たちが生きる2010年代の大阪の「いま」。都市大阪の変化を見つめ続けてきた通天閣をはじめとする有名無名の建築たちが登場する名作映画を、時代とジャンルを超えて厳選上映!映画が開く建築の新しい世界、建築が開く映画の新しい世界への誘い。映画監督と建築家によるトークイベント「都市の〈痕跡〉としての建築/映画」も見逃せない!

浪華悲歌(なにわえれじー)

浪華悲歌(なにわえれじー)1936年/第一映画/白黒/71分/スタンダード
◎監督・原作:溝口健二◎脚本:依田義賢◎台詞:藤原忠◎撮影:三木稔◎録音:加瀬久、水口保美◎編集:坂根田鶴子
◎出演:山田五十鈴、原健作、志賀廼家弁慶、梅村蓉子、進藤英太郎、大倉千代子、浅香新八郎

◆建築家・村野藤吾が1930年代に設計した大大阪モダンを象徴する今はなき「キャバレー赤玉」の夜景から朝景へのディゾルブで始まるオープニングからすでに目が離せない。さらには同じく村野藤吾の1930年代の代表作「そごう心斎橋本店」のインテリアを若い山田五十鈴の姿とともに堪能できる。「大大阪観光」と同時代につくられた劇映画としても興味深い。

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ガメラ対大魔獣ジャイガー

ガメラ対大魔獣ジャイガー1970年/大映東京/カラー/83分/シネスコ
◎監督:湯浅憲明◎脚本:高橋二三◎撮影:喜多崎晃◎美術:井上章◎編集:宮崎善行◎音響効果:小島明◎音楽: 菊池俊輔
◎出演:高桑勉、ケリー・バラス、キャサリン・マーフィ、炎三四郎、平泉征、八代順子、大村崑

◆怪獣映画を超えた怪獣映画。1970年代の大阪大改造を牽引した大阪万博公園で現地ロケが敢行され、各国パビリオンが丁寧に紹介されているのに度肝を抜かれる。ガメラ、ジャイガーだけじゃなく、あの建築的怪獣/怪獣的建築?岡本太郎の「太陽の塔」も出てくる。「通天閣」や「大阪城」が 再現された大阪のジオラマも迫力満点。

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㊙色情めす市場

㊙色情めす市場1974年/日活/カラー/83分/シネスコ
◎監督:田中登◎脚本:いどあきお◎撮影:安藤庄平◎音楽:樋口康雄◎美術:川崎軍二◎編集:井上親弥
◎出演:芹明香、花柳幻舟、夢村四郎、岡本章、宮下順子、萩原朔美、高橋明、絵沢萠子

◆「通天閣」で始まり「通天閣」で終わる映画。「通天閣」のアップから飛田新地に佇む芹明香までを連続したカメラワークで捉えるオープニングは必見。芹が男と交わるとき、近く遠くに寄り添う「通天閣」の多様な存在感を堪能して欲しい。芹と夢村四郎が演じる姉弟の距離感を「通天閣」を介して描くカラーシークエンスからも目が離せない。

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新世界の夜明け

新世界の夜明け2011年/CINEMA DRIFTERS/カラー/93分/ヴィスタ
◎監督: リム・カーワイ◎撮影: 加藤哲宏◎美術: 塩川節子◎録音・整音: 宮井昇◎照明: 福田良夫◎音楽: Albert Yu
出演:史可、小川尊、宮脇ヤン、友長光明、JUN、友長エリ、ミヨシフミタカ、安藤匡史、鈴田望、宮本果実、濱辺緩奈


◆アジア各地を移住しながら映画を撮り続けるマレーシア出身「大阪人」リム・カーワイ監督が描く新しい大阪。大阪の下町に残るアジア的迷宮性とその上空に漂う「通天閣」の浮遊感が夜明け前の大阪に対置される。「新世界国際劇場」「旅館明楽」「平松商店」など隠れた有名建築?も登場。現代の映画ながら今まさに失われつつある風景の記録としても貴重な映画。

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ソウル・フラワー・トレイン

ソウル・フラワー・トレイン2013年/ALEWO企画/カラー/97分/ヴィスタ
◎監督: 西尾孔志◎原作: ロビン西◎脚本: 上原三由樹 / 西尾孔志◎撮影: 高木風太◎照明: 中川のどか◎美術: 塩川節子◎録音: 松野泉◎編集: 上原拓治
◎出演:平田満、真凛、咲世子、大和田健介、駿河太郎、大谷澪、楠見薫、入矢麻衣、和田めぐみ

◆大阪で謎多き一人暮らしをする娘を訪ねて大分からフェリーで大阪を訪ねてきたおっちゃん。そのおっちゃんを強引に新世界案内に連れ回す馴れ馴れしい大阪人。二人は「通天閣」に二度、登る。最初と最後で変化したのは二人だけでなく、「通天閣」もまたまったく新しい存在へと昇華する。増田清による「新世界国際劇場」の屋上から見る「通天閣」の近景も新鮮!

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特別トークイベント「都市の痕跡としての建築/映画」

ゲスト=西尾孔志(映画監督)、高岡伸一(建築家)、堀口徹(建築映画探偵)、司会=山崎紀子(シネ・ヌーヴォ支配人)
トークイベント上映作品=「大大阪観光」(大阪市、1936年)、「オープンスペースを求めて」(康浩郎、1969年)

トークイベントでは、「大大阪観光」「オープンスペースを求めて」という30年代と70年代の大阪をめぐる二つの記録映画を紹介するとともに、映画祭での上映作品およびそれ以外の作品にも言及しつつ、変化し続ける都市において「場所性」を覚醒させる建築/映画の可能性について議論する。ゲストは「ソウル・フラワー・トレイン」を撮った大阪出身若手気鋭の西尾孔志監督、「ビルマニアカフェ」などの活動を通して大阪の近代建築を観察し続ける建築家高岡伸一氏、そして大阪の街に迷い込んだ自称・建築映画探偵堀口徹氏。

※トークイベント参加希望の方は当日受付にて整理券を配付致しますのでお申し出下さい。

入場料金

当日券

一般1,400円/学生1,200円/シニア1,100円/会員・高校生以下1,000円
建築学科学生割引:1,000円(要学生証提示) イケフェス参加者割引:1,000円(要大阪市公式ガイドブック提示)

※連日朝より当日分の整理番号つき入場券の販売を開始します。
ご入場は各回10〜15分前より整理番号順となりますので、前売券なども受付にて入場券とお引き換えください。

スケジュール

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