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【映像作家・小森はるか 作品集2011ー2020】
いまここに見えないものを/思い浮かべる/余白を/写す
すでに劇場公開され、高い評価をえている『息の跡』(2016 年)、『空 に聞く』(2018 年)に加えて、小森と瀬尾が陸前高田市で瓦礫撤去の ボランティアに参加した際に出会った、りんご農家を営むご夫婦との 記録『米崎町りんご農家の記録』(2013 年)、仙台在住の美術家・青 野文昭さんの制作分風景を追ったドキュメンタリー『かげを拾う』 (2021 年)など、劇場初上映作品を含む全9作品〈7プログラム〉を 一挙上映。
上映作品
the place named (Aプログラム)
2012 年/36 分
監督・脚本・撮影:小森はるか 録音:鈴尾啓太、菅野慧 舞台演出・脚本:原麻理子 舞台戯曲:「わが町」ソーントン・ワイルダー 作、額田やえ子 訳 出演:原麻理子、遠藤麻衣、栗原たづ、西山朱子、花戸祐介、深堀 見帆、宮永聡
◆ソーントン・ワイルダーの戯曲「わが町」をもとに、田舎町で暮らす少女の一日と「わが町」第3幕を稽 古する劇団員たちが交互に描かれる。死者が生者の世界について語る台詞を練習する声が、田舎町の日 常に重なり、演じる役者自身にも投影される。脚本段階から出演者とともに制作。
砂粒をひろう——Kさんの話していたこととさみしさについて [劇場初上映] (Aプログラム)
2013 年/23 分
制作:小森はるか+瀬尾夏美 テキスト:瀬尾夏美 撮影・編集:小森はるか
◆2011 年 4 月、大津波から間もない陸前高田のまちで出会った K さん。小森と瀬尾は、その後約一年 間、彼女の言葉とその傍らにあった風景を記録していた。小森の映像が当時の状況や語りをありのまま に伝え、瀬尾のテキストとドローイングはその場の会話や時間を咀嚼するなかで生まれてくる。二つの 視点をダブルスクリーンで投影したインスタレーション作品を、シングル版に編集し上映する。
米崎町りんご農家の記録 [劇場初上映] (Bプログラム)
2013 年/42 分
撮影・編集:小森はるか
◆※「3 がつ 11 にちをわすれないためにセンター」の参加者として制作・発表
陸前高田市で瓦礫撤去のボランティア活動に参加した際に小森と瀬尾が出会った、りんご農家のご夫婦 との記録。おふたりは津波の被害を受けた家の修復を待ちながら、家の脇に残った納屋を仮住まいし、裏 山のりんご畑を守りながら暮らしを続けていた。つぎ木や摘花作業の様子を小森のキャメラが丁寧に写 す。
根をほぐす [劇場初上映] (Bプログラム)
2018 年/18 分
撮影・編集:小森はるか
◆※「3 がつ 11 にちをわすれないためにセンター」の参加者として制作・発表
『息の跡』の主人公である陸前高田で種苗店を営む佐藤貞一さんが、2016 年に高台へ店を新設するため、 震災後に続けてきた店舗を自らの手で解体していく様を記録した短編。『息の跡』のエンドクレジットに 挿入された場面の素材より再編集をした。
波のした、土のうえ (Cプログラム)
2014 年/68 分
制作:小森はるか+瀬尾夏美 出演:阿部裕美、鈴木正春、紺野勝代、瀬尾夏美 テキスト:瀬尾夏美 撮影・編集:小森はるか
◆2014 年、陸前高田ではいよいよ復興工事が本格化。風景が塗り替えられる前に、まちの人たちと一緒に かつての町跡を歩き、この場所でこそ思い出される記憶や、いま抱えている感情などについて、話を聞か せてもらう。そこから瀬尾が物語を書き、ご本人とともに訂正や書き換えを行なったうえで朗読をして もらい、小森がその声を頼りにしながら、この町の風景や時間を重ねるようにして映像を編んでいく。
息の跡 (Dプログラム)
2016 年/93 分
製作:カサマフィルム+小森はるか 監督・撮影・編集:小森はるか 編集:秦岳志 整音:川上拓也 特別協力:瀬尾夏美 プロデューサー:長倉徳生、秦岳志
◆陸前高田の荒涼とした大地に、ぽつんとたたずむ一軒の種苗店「佐藤たね屋」。津波で自宅兼店舗を流さ れた佐藤貞一さんは、その跡地に自力でプレハブを建て、営業を再開した。また佐藤さんは、みずからの 体験を独習した英語で綴り自費出版していた。記憶と記録のあわい。かすかな痕跡とぬくもりを映画は 写す。
砂連尾理 ダンス公演「猿とモルターレ」映像記録 [劇場初上映] (Eプログラム)
2017 年/110 分
制作:「猿とモルターレ」アーカイブ・プロジェクト 振付・演出:砂連尾理 出演:垣尾優、伴戸千 雅子、磯島未来、砂連尾理、藤原康弘(照明)、西川文章(音)、追手門学院高校演劇部ほか市民ワークショップ参加者 テキスト:瀬尾夏美「二重のまち」 ドラマ・ティーチャー:いしいみちこ マネージメント:内山幸子 撮影:小森はるか、酒井耕 編集:小森はるか、中村大地
◆振付家・ダンサーの砂連尾理が震災後に避難所生活する人びととの交流を通じて、非常に困難な状況 を経験した人びとの「命懸けの跳躍(=サルト・モルターレ)」を考察し、未来に向けて生きる私たちの サルト・モルターレを模索したパフォーマンス作品「猿とモルターレ」。2017 年 3 月に大阪・茨木市市 民総合センターで上演された公演の記録。
空に聞く (Fプログラム)
2018 年/73 分
監督・撮影・編集:小森はるか 撮影・編集・録音・整音:福原悠介 特別協力:瀬尾夏美 企画:愛知 芸術文化センター 制作:愛知県美術館 エグゼクティブ・プロデューサー:越後谷卓司
◆東日本大震災の後、約三年半にわたり「陸前高田災害FM」のパーソナリティを務めた阿部裕美さん。 地域の人びとの記憶や思いに寄り添い、いくつもの声をラジオを通じて届ける日々を、キャメラは親密 な距離で記録した。津波で流された町の再建は着々と進み、嵩上げされた台地に新しい町が造成されて いく光景が幾重にも折り重なっていく。
かげを拾う [劇場初上映] (Gプログラム)
2021 年/70 分(予定)
製作:せんだいメディアテーク 撮影・編集:小森はるか 録音:福原悠介
◆仙台在住の美術作家・青野文昭さんの制作風景を追ったドキュメンタリー。せんだいメディアテーク での個展にむけて青野さんが取り組んでいた、仙台市八木山と岩手県宮古市を舞台とした新作制作の中 で、「拾う」「なおす」行為にキャメラを向けた。「青野文昭 ものの, ねむり, 越路山, こえ」の関連企 画として本作を上映。
料金
当日券
一般1,500円/学生・シニア1,100円/会員・高校生以下1,000円
※ご鑑賞の3日前から窓口とオンラインでチケットのご購入が可能です。ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券の方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。
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スケジュール
◆『二重のまち/交代地のうたを編む』専用ページはこちらをご覧ください
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