生誕70周年記念プロジェクト 森田芳光70祭2023

生誕70周年記念プロジェクト 森田芳光70祭2023

自主製作『の・ようなもの』で1981年に商業映画デビューしてから41年、その後邦画メジャーでの大ヒットを連発し、また独自の表現でインディペンデント映画作家としてもその作風を残した森田芳光監督。惜しくも2011年12月20日に61歳でこの世を去ったものの、邦画のあらゆる製作体制にて、日本映画史に豊潤なフィルモグラフィーを遺しました。第2回目となる今回はバラエティに富んだ4作品を上映します。スクリーンでご堪能ください。

森田芳光監督略歴
◆ 1950年、東京都出身。大学在学中から8ミリ映画を監督しはじめ78年、8ミリ映画『ライブイン茅ヶ崎』がPFFに入選。81年、『の・ようなもの』で劇場公開映画デビュー。以後『家族ゲーム』(83年)『それから』(85年)『キッチン』(89年)『(ハル)』(96年)『阿修羅のごとく』(03年)『海猫』(04年)『間宮兄弟』(06年)などを監督。『僕達急行A列車で行こう』(12年)を遺作に11年、死去。享年61。

上映作品

の・ようなもの

の・ようなもの1981年/日本/103分/35mm ニューズ・コーポレイション
◎脚本:森田芳光、撮影:渡部眞◎照明:木村太朗◎録音:橋本泰夫◎整音:小野寺修◎編集:川島章正◎音楽:塩村宰
◎出演:秋吉久美子、伊藤克信、尾藤イサオ、小林まさひろ、でんでん

劇場用映画デビュー作。古典落語の修業に励むニツ目の落語家・志ん魚(しんとと)と、客として行った先で出会った風俗嬢、そして落語研究会に所属する女子高生との奇妙な三角関係を描く。主演を務めたのは、本作で森田監督に見初められて俳優デビューを飾った伊藤克信。風俗嬢役を務めた秋吉久美子の体当たりの演技も話題を呼んだ。『第3回ヨコハマ映画祭』で日本映画ベストテン第1位のほか作品賞、新人監督賞も受賞。

 

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シブがき隊 ボーイズ&ガールズ

シブがき隊 ボーイズ&ガールズ1982年/日本/78分/35mm 東映
◎脚本:森田芳光◎撮影:鈴木耕一◎照明:水野研一◎録音:瀬川徹夫◎美術:小川富美夫◎編集:大島ともよ◎音楽:義野裕明
◎出演:薬丸裕英、本木雅弘、布川敏和、宇紗木千恵、吉田麻子

当時絶大な人気を誇っていたアイドルグループ、シブがき隊(薬丸裕英、本木雅弘、布川敏和)を主演に迎えた⻘春ドラマ。東京の全寮制男 子高校に通う少年たちが、学校を抜け出し、リゾート地でのアルバイト をする中で体験する、ひと夏の恋と冒険を軽やかなタッチで描く。シブがき隊のファーストアルバムの曲を全編に散りばめたアイドル映画らしい仕上がり。『Dr.SLUMP“ほよよ!”宇宙大冒険』と同時上映され、ヒットを飛ばした。

 

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ときめきに死す

ときめきに死す1984年/105分/35mm ハネシネマ
◎原作:丸山健二◎脚本:森田芳光◎撮影:前田米造◎照明:矢部一男◎録音:宮本久幸◎整音:小野寺修◎美術:中澤克⺒◎編集:川島章正◎音楽:塩村修
◎出演:沢田研二、杉浦直樹、樋口可南子、宮本信子、加藤治子、矢崎滋

孤高のテロリストが宗教家暗殺に失敗するまでの過程を、男ふたり、女 ひとりの奇妙な共同生活を軸に描いたクライム・ムービー。丸山健二の 同名小説を基にしながらも、キャラクターの設定や舞台を大幅にアレンジ。色彩や音楽、構図などすべてを“涼やかな気分”をテーマに統一し、ひたすらクールでスタイリッシュな映像を目指した。今や森田映画の中でも屈指の人気を誇る。“ジュリー”こと沢田研二が、殺し屋という異色の役 柄を好演。共演には杉浦直樹、樋口可南子ほか。

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(ハル)

(ハル)1996年/日本/118分/デジタル 光和インターナショナル
◎脚本:森田芳光◎撮影:高瀬比呂志◎照明:小野晃◎録音:橋本文雄/柴山申広◎美衛:小澤秀高◎編集:田中愼二◎音楽:野力奏一、佐橋俊彦
◎出演:深津絵里、内野聖陽、戶田菜穂、宮沢和史、竹下宏太郎、山崎直子


パソコン通信を通じて知り合った男女が、お互いの顔も知らぬまま愛を育んでいく様を描いたラブ・ストーリー。出演は本作でヨコハマ映画祭の主演女優賞を獲得した深津絵里と、内野聖陽。当時まだPCを殆どの人が知らず、まだもの珍しかった“メール”というメディアを積極的に取り入れ、劇中のかなりのシーンをディスプレイ上の文面で進行させるという実験的な手法が光る。インターネット時代に先駆けPCを題材にするというあたりも先鋭的な目線を持った森田監督ならでは。日本アカデミー賞優秀脚本賞など様々な賞を受賞し、評価が高い作品。現在も人気を博している。

 

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イベント


9/10(日)14:55『の・ようなもの』上映後
ゲスト:宇多丸さん(ラッパー、ラジオパーソナリティ、『森田芳光全映画』編著)
三沢和子さん(映画プロデューサー、『森田芳光全映画』編著)

入場料金

当日券

■一般1,500円、シニア1,200円、学生・会員1,100円
※9/10(日)14:55『の・ようなもの』のみ1800円均一(この回は各種割引、招待券、回数券などはご使用いただけません)

※ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券、前売券をお持ちの方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。

スケジュール

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