小田香監督特集
上映作品
鉱ARAGANE
2015年/68分/ボスニア・ヘルツェゴビナ=日本/監修:タル・ベーラ
◆2015年サラエボ郊外にあるブレザ炭鉱に出会う。撮影期間、半年。地下に降りたのは10回に満たない。地下では、重力から開放されない宇宙のような景色が広がっていた。重機の存在感とそれらが発する轟音の圧を身体は覚えている。思えば鉱で地下空間との関係がはじまった。それは2022年の暮も続いている。いつまで続くのだろう。新作として取り組んでいる日本の地下は、 2024年春まで続く。(2022.12 小田香)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2017・アジア千波万波部門特別賞
リスボン国際ドキュメンタリー映画祭2015正式出品
マル・デル・プラタ国際映画祭2015正式出品
台湾国際ドキュメンタリー映画祭2015正式出品
あの優しさへ
◆サラエボで見たり聞いたりしたこと、その過程で変容していった映画作りに関する考え方や心持ちを整理した。このエッセイ映画が完成して、サラエボの映画祭で上映してもらったとき、鉱で最もお世話になったベゴが甥っ子と観に来てくれた。上映後QAでは他の観客に向けて撮影当時のことをお話してくれ、嬉しくて感極まった。深く深く感謝し、心に留めたい。(2022.12 小田香)
ライプティヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭2017正式出品
ジャパン・カッツ2018 正式出品
セノーテ
2019年/メキシコ=日本/75分
◆2017年お金を貯めてメキシコ・ユカタン半島へ。サラエボで3年共に学んだメキシコ人のマルタ に多大にお世話になりつつ、地下の泉セノーテに出会う。プロジェクトをはじめたきっかけはいろいろあるが、決め手はマルタの後輩でこの映画の助手もつとめてくれたアウグストが撮って送ってくれた数枚の写真である。写真の中で、ひとりの少年がロープを使ってターザン遊びをしていた。太陽の光が少しだけ差し込む薄暗いセノーテの中で。じぶんでも撮ってみたいと感じた。 (2022.12 小田香)
ロッテルダム国際映画祭2020正式出品
山形国際ドキュメンタリー映画祭2019 正式出品
ムルシア国際映画祭2020 スペシャル・メンション
メキシコ国立自治大学国際映画祭FICUNAM 2020 Estímulo Churubusco UNAM賞
第一回大島渚賞受賞
〈劇場初上映〉カラオケ喫茶ボサ
2022年/日本/13分
◆2022年/日本/13分
2022年3月、じぶんに何がつくれるのか考えた。 ずっと続く新型コロナ感染症。
ロシアはウクライナを侵攻している。 多くの人間の日常が破壊され、人間が殺されている。 ひとりひとり名をもった人間の無数の命が、人間によって奪われている。 それを報道やSNSでみる私は、日本でじぶんの日常を生きている。 状況がかけ離れすぎていて、心が所在なく、地に足がつかない。そのような心持ちのまま、この短編を撮った。ここ数年とりくんでいる、人間の生痕やそこに宿る記憶、私たちが存在し、存在したという痕跡が主題となる長編映画と同じ取り組みを、今回はより個人的に制作、撮影してみようと思った。郊外にあるカラオケ喫茶ボサで、母は働いている。近所のカラオケ好きな年配の人たちが集う場所だ。未来への切望を詰め込んだ、タイムカプセルのような作品をボサで撮りたかった。(2022.3 小田香)
オーバーハウゼン国際映画祭正式出品
イベント
★各回上映後、小田香監督ミニトークあり
入場料金
当日券
一般1500円、シニア1200円、会員・学生1100円
3作品セット券3000円 ※招待券・回数券使用不可
※ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券、前売券をお持ちの方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。新型コロナウイルス感染症予防対策のため座席を減らしていますので、出来るだけ事前のご購入をおすすめします。
満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。
関連物販
[小田香2022 開催記念]
『鉱 ARAGANE』Tシャツ(画:小田香)
限定販売!(S・M・L・XL)5500円(税込)
※12/29(木)16:00より劇場窓口のみで
販売します。なくなり次第終了。
スケジュール
12/29 (木) ※各回入替制
16:50 『鉱 ARAGANE』
18:30 『あの優しさへ』+『カラオケ喫茶ボサ』
20:00 『セノーテ』