さらば、永遠の映画少年 追悼 大森一樹

[大森一樹監督略歴]
◆1952年3月3日、大阪市東住吉区生まれ。10歳の時に兵庫県芦屋市に引っ越し、その後も芦屋在住。六甲高校在学中から仲間たちと8ミリ映画を撮り始め、京都府立医科大学在学中の76年に16ミリ作品『暗くなるまで待てない!』を監督。映画館が暗くなるのを待ちきれない若者たちが映画を撮る物語で、各地で自主上映され、一躍映画ファンに自主制作映画の金字塔としてその名が知れ渡る。77年、第3回城戸賞を受賞した自らの脚本『オレンジロード急行』を、翌年松竹で監督。学生でありながらメジャー映画監督デビューとなり、映画を志す若者たちに大きな刺激を与えた。80年、自身が経験した医大生の体験を描く『ヒポクラテスたち』を監督。同年、京都医大卒業。81年、中学の先輩・村上春樹原作の『風の歌を聴け』を監督。83年、医師国家試験に合格するが映画の道に進む。84年から吉川晃司主演三部作、斉藤由貴主演三部作を監督し、アイドル映画の名手として売れっ子監督になる。86年の斉藤由貴主演『恋する女たち』は文化庁優秀映画賞、日本アカデミー賞優秀脚本賞・優秀監督賞、文部省芸術選奨新人賞を受賞。その後も、89年『ゴジラvsビオランテ』、89年『花の降る午後』、91年『満月 MR.MOONLIGHT』、91年『ゴジラvsキングギドラ』、94年 『シュート!』、96年の『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞するなど、ジャンルにとらわれない多彩な作品で、映画少年の夢をスクリーンに描き続けた。95年1月17日、阪神・淡路大震災を芦屋の自宅マンションで罹災。その4日後にあった『大失恋。』の東京での初日舞台挨拶には駆けつけることができなかったが、マンションの再建に自ら先頭に立って尽力するとともに、この震災体験と被害に遭った人たちを映画で励ますことは終生のテーマとなる。99年、震災復興施設として誕生した「シネ・ピピア」オープンを祝って、百万円映画『明るくなるまでこの恋を』を監督。「一晩で、ヌーヴォで撮れば、百万円で映画が出来る。グランドホテル形式だ!」と東映京都撮影所などの協力も得て、営業を終えたシネ・ヌーヴォで撮影。無事完成し、シネ・ピピアの柿落とし上映となった。その後も、震災から立ち上がる神戸の街と人々を描く『走れ!イチロー』(2001年)を監督。2002年12月には、大森監督の50歳を記念してシネ・ピピアで「大森一樹映画祭」を開催。また、2000年4月より大阪電気通信大学総合情報学部メディア情報文化学科教授、2005年4月から大阪芸術大学芸術学部映像学科・同大学院教授、2006年から学科長を務めるなど映画人の育成に尽力するが、映画は『ベトナムの風に吹かれて』(2015年)が遺作となった。著書に『映画物語』(筑摩書房)、『震災ファミリー』(平凡社)、『あなたの人生案内』(平凡社)など。2022年11月12日、急性骨髄性白血病のため、兵庫県西宮市内の病院で死去。享年70。「第23回宝塚映画祭」で70歳を記念した<大森一樹スペシャル>を開催し、11月20日には舞台挨拶に立つ予定だった。療養中の2022年春に地元の神戸新聞から「わが心の自叙伝」の執筆を依頼され、9月までに連載26回の24回分まで書き上げる。その原稿が、遺族の協力のもと、2023年1月8日より毎週日曜日に掲載されている。「大森一樹監督を偲ぶ会」が2月22日に東京で、71歳の誕生日にあたる3月3日には大阪で開かれる。笑顔の素敵な、最後まで映画ファンの心を持ち続けられた監督だった。

上映作品

◆大森一樹監督が、2022年11月12日に70歳で亡くなった。成功した映画監督が次々と活躍の場を東京に移すなか、最後まで関西に拘って芦屋を離れなかった関西人監督だった。自主映画出身で、吉川晃司三部作、斉藤由貴三部作など映画ファンをうならす軽快な映画を撮ったかと思えば、超大作「ゴジラ」から、予算の大小にとらわれない多彩なジャンルの映画を作り続けた。シネ・ヌーヴォの姉妹館、シネ・ピピア誕生の際にはヌーヴォを舞台にひと晩で百万円映画を撮って我々にプレゼント! それも彼の出世作『暗くなるまで待てない!』のその後の物語である『明るくなるまでこの恋を』! 残念ながら『暗く〜』は音楽処理の問題でオリジナルバージョンを封印、『明るく〜』も歌手がその後急逝したことで音楽使用不許可になり封印。大森さん自ら別バージョンを作成している。オリジナルが使えないことで今回は上映を断念し、その代わり表面に大森さんの映画館への愛に満ちた『明るく〜』の作詞を入れることにした。映画ファンの心を持った友情にあつき人――。大好きな大森一樹監督を偲んで、2館共同で追悼特集を開催します。

 

オレンジロード急行(エキスプレス)

オレンジロード急行(エキスプレス)1978年/松竹・おおもりプロ/86分/35mm/カラー
監督・脚本・企画:大森一樹/撮影:阪本善尚/美術:宮坂勝巳/照明:田村晃雄
出演:嵐寛寿郎、岡田嘉子、原田芳雄、森本レオ、中島ゆたか、小倉一郎、河原崎建三、志麻哲也、高杉早苗、佐藤蛾次郎

◆シナリオ作家の登龍門=第3回城戸賞を受賞した脚本を、弱冠25歳にして自ら監督した記念すべき商業映画デビュー作。助監督経験もなく大学在学中の学生監督誕生は、当時大変大きな話題となった。自動車泥棒の老人カップルと海賊放送車の若者たちが、警察の網の目をかいくぐり逃走するロードムービー。戦前の大スター、アラカンと岡田が共演!

 

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ヒポクラテスたち

ヒポクラテスたち1980年/シネマハウト・ATG/126分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/撮影:堀田泰寛/美術:大谷和正/音楽:千野秀一
出演:古尾谷雅人、伊藤蘭、光田昌弘、狩場勉、柄本明、西塚肇、真喜志きさ子、小倉一郎、阿藤海、内藤剛志、斉藤洋介、鈴木清順、手塚治虫、森本レオ、原田芳雄、渡辺文雄

◆79年に二代目ATGの社長に就任した佐々木史朗が、新生ATGとして若手監督を積極的に登用。京都府立医大の学生だった大森は、商業映画2作目として自身の医大生体験も踏まえた青春映画を撮る。大学病院で臨床実習に取り組む医学生たちの最終学年の1年間を描く群像劇。キネマ旬報ベストテン第3位など、その実力も知らしめた初期傑作。

 

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風の歌を聴け

風の歌を聴け1981年/シネマハウト・ATG/100分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/原作:村上春樹/撮影:渡辺健治/音楽:千野秀一/録音:中沢光喜/スチール:糸川燿史
出演:小林薫、真行寺君枝、巻上公一、坂田明、蕭淑美、室井滋、阿藤海、広瀬昌助、黒木和雄、古尾谷雅人

◆村上春樹の処女小説を、村上と同じ芦屋の精道中学の3年後輩にあたる大森が直接村上に連絡を取り、念願の映画化。21歳の大学生の「僕」の「1970年8月8日に始まり、8月26日に終わる」ひと夏の物語。村上、大森の地元である神戸、芦屋でオールロケ。村上は「二人とも怖いもの知らずで、自分が吸い込む空気の確かさを信じていた」と評している。

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すかんぴんウォーク

すかんぴんウォーク1984年/渡辺プロ・シネマハウト・N・C・P/105分/35mm/カラー
監督:大森一樹/脚本:丸山昇一/撮影:水野尾信正/音楽:宮川泰/美術:金田克美/録音:伊藤晴康/照明:三荻国明
出演:吉川晃司、山田辰夫、鹿取容子、田中邦衛、蟹江敬三、平田満、原田芳雄、神山繁、大門正明、工藤堅太郎、西田健、白川和子、高瀬春奈、赤座美代子、宍戸錠


◆デビュー直後の吉川晃司と組んでアイドル映画に初挑戦。吉川扮する民川裕司は俳優を志して広島から上京してきた家出少年。東京湾をバタフライで泳いでやってくる破天荒なオープニングから、夢を抱く若者の成功と挫折を瑞々しく描き、甘酸っぱい青春映画とは一味違った快作となった。本作の大ヒットにより3本のシリーズとなる。

 

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ユー☆ガッタ☆チャンス

ユー☆ガッタ☆チャンス1985年/渡辺プロ・シネマハウト・N・C・P/101分/35mm/カラー
監督:大森一樹/脚本:丸山昇一/撮影:水野尾信正/音楽:大村雅朗/美術:金田克美/録音:伊藤晴康/照明:三荻国明
出演:吉川晃司、浅野ゆう子、柴俊夫、原田芳雄、松本明子、辺見マリ、山田辰夫、阿藤海、佐藤蛾次郎、小松政夫、安田伸、広田玲央名、宍戸錠

◆人気絶頂の吉川晃司が自身と重なる“民川裕司”を演じたシリーズ第2作。人気歌手となった裕司は、自分がアーティストという商品なのか、表現者なのか悩む。そんな中、破天荒な映画監督(原田)に出会い…。グアムロケも敢行し、抜群の運動神経を活かした吉川のアクションと、『冒険者たち』や「007」シリーズなどへのオマージュもたっぷりの快作。

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テイク・イット・イージー

テイク・イット・イージー1986年/渡辺プロ・NCP/108分/35mm/カラー
監督:大森一樹/脚本:丸山昇一/撮影:水野尾信正/美術:金田克美/音楽:後藤次利/録音:中野俊夫/照明:三荻国明
出演:吉川晃司、名取裕子、上杉祥三、黒沢年男、寺尾聰、つみきみほ、長門裕之、宍戸錠、戸川京子、阿部雅彦、坂井徹、アン・ルイス

◆『すかんぴんウォーク』『ユー★ガッタ★チャンス』と続いた吉川晃司“民川裕司”シリーズ3部作最終編。芸能界で活躍しながらもそんな自分に悩む裕司(吉川)。自身の生きる道を探す旅に出た彼の姿を、北海道を舞台に、アクションと旅情たっぷりに描き、いつしか小林旭ばりの無国籍西部劇と化した驚きのシリーズ完結篇。“渡り鳥シリーズ“?

 


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恋する女たち

恋する女たち1986年/東宝映画/98分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/原作:氷室冴子/撮影:宝田武久/音楽:かしぶち哲郎/美術:村木与四郎/録音:宮内一男/照明:大澤暉男
出演:斉藤由貴、高井麻巳子、相楽ハル子、柳葉敏郎、菅原薫、小林聡美、原田貴和子、中村育二、渡辺祐子、坂井徹、川津祐介、星由里子、蟹江敬三

◆吉川晃司3部作に続いて斉藤由貴とも名コンビとなったアイドル映画。金沢を舞台に、女子高生三人組の恋模様を等身大でユーモラスに描く珠玉の青春映画。「何年かに一度、幸運な映画」になったと、自ら言うように、フットワーク軽くユーモラスでセンチメンタルに描いた大森ワールド!! 映画監督の晴れ舞台“お正月映画”として製作され、大ヒット!

 

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トットチャンネル

トットチャンネル1987年/東宝映画/97分/35mm/カラー
監督:脚本:大森一樹/原作:黒柳徹子/撮影:五十畑幸勇/美術:薩谷和夫/音楽:かしぶち哲郎
出演:斉藤由貴、渡辺典子、高嶋政宏、村上里佳子、網浜直子、堀広道、寺田農、高橋長英、久野綾希子、内田朝雄、三浦洋一、植木等

◆『恋する女たち』大ヒット受けて、同じ斉藤由貴主演でその年のお盆興行を任される。昭和28年、テレビ草創期のNHK放送劇団に採用されたスターを夢見る若者たちの青春をユーモラスに描く。生放送のためにおこる珍談が次々と展開され、斉藤のタップダンスや「雨に唄えば」のシーンなど、個性豊かなコメディエンヌぶりが弾ける。

 

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「さよなら」の女たち

「さよなら」の女たち1987年/東宝映画/92分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/撮影:水野尾信正/音楽:かしぶち哲郎/美術:酒井賢/録音:宮内一男/照明:栗木原毅
出演:斉藤由貴、雪村いづみ、古村比呂、朝加真由美、竹内力、山田辰夫、木之元亮、斉藤洋介、室井滋、又野誠治、斉藤亮太、植田芝暁、上田耕一、石橋雅史、浅野陽子、伊武雅刀

◆87年お正月『恋する女たち』、同年お盆『トットチャンネル』に続き、翌88年の東宝お正月興行という、映画興行の花「盆暮れ正月」を同じ監督・主演で連続上映する快挙! 札幌、小樽から神戸、宝塚を舞台に旅に出た多感な少女(斉藤)が自分を見つけるまでの成長物語。本作の詳細な撮影ルポを『映画物語』(筑摩書房)として上梓。

 

 

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女優時代

女優時代1988年/近代映画協会・よみうりテレビ/93分/16mm→デジタル/カラー
監督:大森一樹/原作・出演:乙羽信子/脚本:新藤兼人/撮影:水野尾信正/美術:大谷和正/音楽:かしぶち哲郎
出演:斉藤由貴、根津甚八、森本レオ、相楽晴子、川谷拓三、峰岸徹、上田耕一、浜田光夫、真実一路、室井滋、山本陽子、大地康雄、小林桂樹

◆斉藤との3部作の後、テレビドラマで4たび斉藤と組んだテレビ作品。乙羽信子の自伝「どろんこ半生記」を原作に、宝塚音楽学校~大映入社~新藤兼人との愛という女優・乙羽の半生を21歳の斉藤が演じきる異色作。小林一三、永田雅一、川口松太郎、宇野重吉らに扮した俳優の熱演も見どころ。撮影を見守る乙羽、演出する大森の姿は必見!!

 

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ゴジラvsビオランテ

ゴジラvsビオランテ1989年/東宝映画/105分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/特技監督:川北紘一/撮影:加藤雄大/美術:育野重一/音楽:すぎやまこういち/ゴジラ・テーマ曲:伊福部昭
出演:三田村邦彦、田中好子、高嶋政伸、高橋幸治、小高恵美、沢口靖子、永島敏行、久我美子、峰岸徹、金田龍之介

◆84年に復活した『ゴジラ』に続く、「平成ゴジラ」シリーズ第2弾。大森が監督・脚本、川北紘一が特技監督として抜擢。ゴジラの細胞とバラの樹木が融合したバイオ巨大怪獣ビオランテ。遺伝子工学が生み出した恐るべき怪物と、眠りから目覚めたゴジラの凄まじい戦いが始まる。怪獣バトルや各国スパイたちの諜報戦などの娯楽色満載の東宝特撮映画。

 

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ゴジラvsキングギドラ

ゴジラvsキングギドラ1991年/東宝映画/102分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/特技監督:川北紘一/撮影:関口芳則/美術:酒井賢/音楽:伊福部昭/録音:宮内一男/照明:栗木原毅
出演:中川安奈、豊原功補、小高恵美、原田貴和子、チャック・ウィルソン、西岡徳馬、土屋嘉男、山村聰、佐々木勝彦、小林昭二、リチャード・バーガー、ロバート・スコットフィールド

◆『ゴジラvsビオランテ』に続いて手がけたゴジラ映画で、前作以上の大ヒット! 東京上空に23世紀の未来人を乗せたUFOが飛来する。彼らは、未来の日本はゴジラの原子力発電所破壊による核汚染により死滅するという…。まるで原発事故を予感したような展開! タイムトラベルから怪獣映画の枠を越えた奇想天外な面白さに満ちた娯楽傑作。

 

 

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大失恋。

大失恋。1995年/東映・東映ビデオ・東北新社/103分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/原作:清水ちなみ/脚本:尾崎将也/撮影:渡部眞/美術:小澤秀高/音楽:加藤和彦
出演:山口智子、鈴木京香、舘ひろし、菅野美穂、瀬戸朝香、宝生舞紀、中谷美紀、萩原聖人、武田真冶、辰巳琢郎、清水圭、野村宏伸、森且行、西島秀俊、羽賀研二

◆遊園地を舞台に8組の男女が織りなす恋の悲喜劇を、人気スター総出演で描くロマンチック・ラブコメディ。12月の金曜日に始まり、2月のバレンタインデーにそれぞれの結末を迎えるまで、群像劇を得意とする大森の本領発揮ともいえる秀作。夜空に浮かび上がる大観覧車を、震災の1カ月前に六甲アイランドで撮影。大震災直前の神戸の街と人々の姿!

 

 

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T.R.Y.

T.R.Y.2003年/「T.R.Y.」パートナーズ(東映他)/105分/35mm/カラー
監督:大森一樹/原作:井上尚登/脚本:成島出/撮影:加藤雄大/音楽:住友紀人/美術:稲垣尚夫、竹内公一/照明:大久保武志
出演:織田裕二、黒木瞳、渡辺謙、邵兵、孫暢敏、楊若兮、ピーター・ホー、今井雅之、松岡俊介、金山一彦、市原隼人、松重豊、丹波哲郎、石橋蓮司、伊武雅刀、夏八木勲

◆第19回横溝正史賞を受賞した井上尚登のベストセラー小説を、当時人気絶頂の織田裕二主演で大森が描く痛快活劇。20世紀初頭、欧米列強や日本などの陰謀が渦巻く上海を舞台に、天才的詐欺師が日本の軍部から大量の武器を騙し取る計画に果敢に挑む様子を、日・中・韓の実力派キャストが結集し製作されたスケールの大きな娯楽巨編!

 

 

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悲しき天使

悲しき天使2006年/ツインズジャパン/113分/35mm/カラー 提供:国立映画アーカイブ
監督・脚本:大森一樹/撮影:林淳一郎/美術:丸尾知行/音楽:山路敦/照明:磯野雅宏
出演:高岡早紀、岸部一徳、筒井道隆、山本未來、河合美智子、野波麻帆、松岡俊介、伊佐山ひろ子、峰岸徹、松重豊

◆大森が刑事サスペンスの世界を描く隠れた名作。多摩川河川敷で殺人事件が発生した。逃亡する犯人を追って、刑事たちは犯人の昔の恋人が暮らす大分・別府で張り込みを開始するが…。交錯する3人の女性たちの1週間を、巡りめく大分・鉄輪温泉を舞台に描く。人間描写の巧みさ、ドラマチックな展開、静かな叙情性など大森監督の集大成ともいえる傑作!

 

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ベトナムの風に吹かれて

ベトナムの風に吹かれて2015年/「ベトナムの風に吹かれて」製作委員会/114分/35mm/カラー
監督・脚本:大森一樹/原作:小松みゆき/撮影:斎藤幸一/美術:山田好男、ファム・クォック・チュン/音楽:かし渕哲郎
出演:松坂慶子、草村礼子、奥田瑛二、松金よね子、柄本明、チャン・ニュオン、藤江れいな、山口森広、貴山侑哉、斎藤洋介、吉川晃司

◆ベトナム在住の日本人女性が認知症の母親をベトナムに呼び寄せ暮らした実話エッセイを原作に、松坂と草村が親子に扮し映画化した初の日本・ベトナム合作映画。60歳をすぎて第2の人生をベトナムで歩む主人公の姿を、歴史、戦争、介護、安保闘争など様々なテーマをてんこ盛りで描いた大森の早すぎる遺作。吉川晃司が実名で特別出演。

 

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<特別上映>虹の彼方のラプソデイ

虹の彼方のラプソデイ2021年/大阪芸術大学/デジタル/107分
制作統括:大森一樹/特別原作協力:里中満智子
ゲスト出演:津田寛治、森川美穂、伊藤洋三郎、木根尚登、タージン、マーク・パンサー、原一男、浜畑賢吉、妹尾和夫

◆大森が2006年から学科長を務めてきた大阪芸大映像学科。その産学協同プロジェクト第10作。大阪芸大キャラクター造形学科長・里中満智子の原作をもとに巻き起こる騒動を、舞台芸術学科の学生たちと映像学科の学生、さらに大森や原田徹、原一男ら教師陣、ゲストたちが一体となって作り上げた。「これが、良くできててね」大森の嬉しそうな顔が懐かしい。

 

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トークショー

3/11(土)12:00『オレンジロード急行』上映後 
ゲスト=緒方明さん(映画監督/元大森組助監督)×高橋聰さん(映画評論家/『暗くなるまで待てない!』撮影)

3/12(日)11:40『風の歌を聴け』上映後
ゲスト=緒方明さん(映画監督/元大森組助監督)

3/25(土)14:25『虹の彼方のラプソディ』上映後 
ゲスト=原田徹さん(映画監督/大阪芸術大学客員教授)×春岡勇二さん(映画評論家・大阪芸術大学客員教授)

入場料金

当日券

一般1,500円/シニア1,200円/学生・会員1,100円
一般3回券3,900円/シニア3回券3,300円/会員3回券3,000円

※ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券、前売券をお持ちの方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。新型コロナウイルス感染症予防対策のため座席を減らしていますので、出来るだけ事前のご購入をおすすめします。
満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。

スケジュール

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