大人のためのグリム童話 手をなくした少女

2018年/フランス/80分
◎監督・脚本:セバスチャン・ローデンバック ◎原作ヤコブ・L・C・グリム、ウィルヘルム・C・グリム◎音楽:オリビエ・メラノ◎声の出演:アナイス・ドゥムースティエ、ジェレミー・エルカイム、フィリップ・ローデンバック、サッシャ・ブルド、オリビエ・ブロシュ、フランソワーズ・ルブラン、エリナ・レーベンソン

公式HP→http://newdeer.net/girl/

おとぎ話の向こう側へー

19世紀初頭にグリム兄弟によって書かれたドイツの民話集「グリム童話」は、160以上の言語に翻訳され聖書に並ぶといわれるほど世界中で読み継がれてきた。だが、オリジナル版には多くの残酷な場面や性的な事柄が含まれており、“本当は恐ろしい“童話として、日本でも大人向けに長年注目を集めてきた。本作は「グリム童話」に初版から収録されている民話「手なしむすめ」を、新たによみがえらせた傑作アニメーションだ。ヒロインの少女は悪魔の企みで両腕を奪われ、数奇な運命に翻弄されながらも、不思議な精霊の力にも守られて、自分だけの幸せを見出していく。ヒロインの生命力にあふれ、しなやかな生き方を、現代的な視点で描くのはフランスのセバスチャン・ローデンバック監督だ。故・高畑勲監督の実験精神に敬意を表する監督は、本作で驚嘆の作画技法「クリプトキノグラフィー」を用い、長編でありながら全ての作画をたったひとりで手がけた。

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〈鑑賞料金〉

一般1700円、学生・シニア1100円、会員1000円