没後50年 映画監督内田吐夢

【ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作】
世界的再評価の機運が⾼まるドイツの映画作家
陶酔と攪乱のロードショー!

「ニュー・ジャーマン・シネマ」の時代から精力的に作品を発表しながら、日本では紹介される機会が少なかったドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガー。その作品は、フェミニズム映画やクィア映画の文脈で論じられるなど、従来の様々な規範を揺るがす先進性が再評価されている。今回公開される「ベルリン三部作」は、物語のわかりやすさをはねつけ、打ち壊す過激さを持つ一方で、その映像と音は見ることの喜びへといざなうユーモアと美意識にあふれている。そして、冷戦下の西ベルリンにおいて「壁」に分断された荒廃した都市の風景を捉えており、現在のベルリン、あるいは都市について考えるための歴史的に貴重な記録である。生々しい知性と豊かで鋭い感性を備える3つの作品が、製作から40年余りの時を超えて、ついに映画館のスクリーンに現れる。

上映作品

『アル中女の肖像』Bildnis einer Trinkerin|Ticket of No Return *国内劇場初公開

『アル中女の肖像』Bildnis einer Trinkerin|Ticket of No Return *国内劇場初公開1979年/西ドイツ/カラー/108分
◎監督・脚本・撮影・美術・ナレーション:ウルリケ・オッティンガー◎音楽:ペーア・ラーベン◎衣装:タベア・ブルーメンシャイン◎歌:ニナ・ハーゲン◎出演:タベア・ブルーメンシャイン、ルッツェ、マグダレーナ・モンテツマ、ニナ・ハーゲン、クルト・ラープ、フォルカー・シュペングラー、エディ・コンスタンティーヌ、ウルフ・ヴォステル、マーティン・キッペンバーガー 他

◆飲むために生き、飲みながら生きる、酒飲みの人生。西ドイツのアート、ファッションシーンのアイコン的存在であったタベア・ブルーメンシャインの爆発する魅力。R.W.ファスビンダーが「最も美しいドイツ映画」の一本として選出し、リチャード・リンクレイターが最愛の作品とする。

 

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『フリーク・オルランド』 Freak Orlando

『フリーク・オルランド』 Freak Orlando 1981年/西ドイツ/カラー/127分
◎監督・脚本・撮影・美術:ウルリケ・オッティンガー◎音楽:ヴェルヘルム・D.ジーベル◎衣装:ヨルゲ・ヤラ◎出演:マグダレーナ・モンテツマ、デルフィーヌ・セイリグ、ジャッキー・レイナル、アルベルト・ハインス、クラウディオ・パントーヤ、エディ・コンスタンティーヌ、フランカ・マニャーニ 他

◆ヴァージニア・ウルフの小説『オーランドー』を奇抜に翻案し、神話の時代から現代までが5つのエピソードで描かれる「小さな世界劇場」。ユニークな映像感覚の中に、ドイツロマン主義の伝統とブレヒトやアルトーなどの近現代演劇の文脈が息づく。


 

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『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』 Dorian Gray im Spiegel der Boulevardpresse|Dorian Gray in the Mirror of the Yellow Press *国内劇場初公開

『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』 *国内劇場初公開1984 年/西ドイツ/カラー/151分
◎監督・脚本・撮影・美術:ウルリケ・オッティンガー◎音楽:ペーア・ラーベン、パトリシア・ユンガー
出演:ヴェルーシュカ・フォン・レーンドルフ、デルフィーヌ・セイリグ、タベア・ブルーメンシャイン、トーヨー・タ
ナカ、イルム・ヘルマン、マグダレーナ・モンテツマ、バーバラ・ヴァレンティン 他

◆伝説的なスーパーモデル、ヴェルーシュカが主演。デルフィーヌ・セイリグ、タベア・ブルーメンシャインらが
特異な存在感を持って脇を固める。オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』や「ドクトル・マブゼ」などのモチーフを含み込み、バロックで、デカダンスで、ダダイスティックな独自の世界観を生み出している。


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入場料金

当日券

一般1800円、シニア1200円、学生・会員1100円

※ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券、前売券をお持ちの方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。新型コロナウイルス感染症予防対策のため座席を減らしていますので、出来るだけ事前のご購入をおすすめします。
満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。

スケジュール

『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』 *国内劇場初公開

 

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