
みどりの壁<レストア版>
◆結婚を機に首都リマを離れ、ジャングルの開拓者となった家族の物語。入植時の苦悩や役所との対立など、若い夫婦と幼い息子の暮らしに次々とトラブルが降りかかるが。ペルー社会の問題と矛盾を静かに描く。1970年に日本で初めて公開されたペルー映画。2023年の監督生誕100年を機にデジタル化。
ペルーの国土は、地形や気候の違いから異なる3つの地域に分けられます。砂漠が広がる太平洋沿岸部の「コスタ」とアンデス山脈が連なる山岳部の「シエラ」、アマゾン川流域の熱帯雨林地帯の「セルバ」です。地域により農作物も異なり、多彩な文化を形成しています。ペルー映画祭vol.3では、アンデスとアマゾンを眺め、時空や作品の境界をこえたところには何が映るのかを求めました。南米ペルーから届いた多様なフィクションやドキュメンタリーをお楽しみください!
◆結婚を機に首都リマを離れ、ジャングルの開拓者となった家族の物語。入植時の苦悩や役所との対立など、若い夫婦と幼い息子の暮らしに次々とトラブルが降りかかるが。ペルー社会の問題と矛盾を静かに描く。1970年に日本で初めて公開されたペルー映画。2023年の監督生誕100年を機にデジタル化。
◆<記憶:映画三部作>の1作目。元ゲリラ戦士の2人は離婚届にサインするために19年ぶりに再会する。それぞれの生活について語り合う中で、政治活動に明け暮れ愛し合った記憶をよみがえらせていく。過去と現在を結ぶ秀逸な会話劇。
©Factoría Sur,Bhakti Media 2023
◆<記憶:映画三部作>の2作目。22年ぶりに故郷のペルーに帰国したアレハンドラ。帰国後、死亡したと思っていた父親がゲリラ組織の一員であったために投獄されていることを知る。アレハンドラは、3歳だった自分を捨てた父親がどのような人物だったのかを知りたいと思い始めるが…。
©2022 Mama Irene Documentary. All rights reserved.
◆女性治療師、ママ・イレネの軌跡を描く。84歳を迎えた今もなお、彼女は消えゆく危機に瀕する先住民の叡智と伝統を実践し続けている。失われつつある知恵を記録するだけでなく、女性の力の物語であり、母なる大地と共に生きる尊き道への讃歌でもある。ドキュメンタリー。
©Huaca Rajada S.A.C. 2022
◆ペルーの文化は、水と大地への畏敬の念を基礎に築かれてきた。海辺の街、山岳地帯、アマゾンの密林――それぞれの地に暮らす人々は今も尚、水と深いつながりを持ちながら日々を営んでいる。彼らにとって資源以上の存在である「水」の意味とは。ペルーの人々の水とともにある暮らし、そしてその根底に流れる精神性を豊かな映像美とともに映し出す。
©DOCUPERU 2021
◆ペルー北部沿岸で育まれる3つの物語を通じて、懸命に生きる人々の姿を描く。古代から続く漁の営みのなかに映し出される人間の犠牲、忍耐と脆さが静かに紡がれていくビジュアルドキュメンタリー。ドクペルーが福岡滞在時に制作した100年以上使われる木樽で再熟成される醤油をテーマにした『おしょうゆ物語』(監督:ヒメナ・モラ、ホセ・バラド/2025年/20分/ドキュメンタリー)を同時上映。
©2025 Ayni Producciones
◆ペルーで文化功労章を受賞したことがあるケチュア語ロック&ブルースバンド「Uchpa(ウチュパ)」のリーダー、フレディ・オルティスの再会の旅を描く。警察時代の記憶からウチュパ結成の秘話を同級生やメンバーの証言で辿る。ワイノやハサミ踊りといったアンデス音楽を西洋音楽と融合し新たなサウンドが生み出される。やがて音楽は、彼自身の過去におった心の傷を癒していく。
©ESTE FUE NUESTRO CASTIGO 2023
◆80年代初頭、センデロ・ルミノソはペルー高地のワリャ地区を初期の「解放」地帯の一つとした。ワリャは、ゲリラ運動の支援拠点になったことで、すぐに高い代償を払うことになる。暴力の終息から30年後、住民は沈黙を破り、今もなお続く痛々しい過去について語りだした。
©Ayni Producciones
◆ペルーの高地に住む教師のワルテルは、廃材を集めて女の子のロボットのキピを作った。新型コロナウィルスのパンデミックによって、多くの生徒は学校を辞めそれぞれの村に帰っていた。ワルテル先生はキピと共に各地域を訪れ、学びを届けるプロジェクトを開始する。キピと子どもたちが一緒になって文化を学び合う姿を描く。
©Aldo Salvini 2021
◆ある日一匹の蟻と出会ったホームレスの老婆は、蟻に自分の境遇を見いだし、生活を共にすることに。彼女の目に映る世界は、懐かしい思い出や幸せへの道を遮る悪魔的存在で溢れていた。そこに、“機械仕掛けの天使”が現れ彼女を導いていくが…。孤独に暮らす老婆の姿を全編セリフなしで描くファンタジー。
©Creative Film Vision
◆日本人がペルーに移住してから約125年。日系人がペルー人に与えたアイデンティティへの影響は大きく、特にペルーの食文化の中に強く現れている。ペルー発祥の“日系料理”は “ニッケイ(Nikkei)”という言葉を象徴する存在となり、国際的にも高く評価されている。文化の変容を体現している人々の視点を通して、単なるフュージョンを超えて文化として根づきつつある姿を描き出す。
© 2019 CLIN D’ŒIL FILMS, DÉRIVES, CBA, RTBF and CANVAS All rights reserved
◆ペルー北部の鉱山地帯。熱帯雨林の間をアマゾン川がゆるやかに流れいく。実際の証言に基づき、ある10代の少女が閉塞した村の暮らしから脱出しようとするも失敗し、やがて売春を強いられるまでの過程を、ドキュメンタリーとフィクションを掛け合わせて再現していく。名もなき少女の奪われた声とアイデンティティ、そして尊厳の回復を描く。
11/8(土)14:00『BUNKA - ブンカ』上映後トークショー
ゲスト:ロペス比嘉春海さん(映画監督、アーティスト)
11/9(日)14:05『みどりの壁』上映後トークショー
ゲスト:中沢知史さん(摂南大学専任講師、ラテンアメリカ政治社会史研究)
一般1600円、シニア1300円、学生・会員1200円、ハンディキャップ割引1000円
※各種割引なし、招待券・回数券使用不可
3回券3600円
※ご鑑賞の7日前から窓口とオンラインでチケットのご購入が可能です。ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券の方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。
<全席指定席>となります。満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。
オンラインチケットはこちら