台湾巨匠傑作選2023
〜台湾映画新発見!エンターテイメント映画の系譜〜
劇場初公開『少年』、アジアの巨匠キン・フー監督の劇場未公開2作、
ホウ・シャオシェン監督、ツァイ・ミンリャン監督の青春映画、
ドキュメンタリーまでエンターテインメント映画の系譜13作品を一挙上映!
上映作品
台湾ニューシネマはここからはじまった━
ホウ・シャオシェンと脚本家・朱天文の初タッグ作品
少年[デジタルリマスター版] ※日本劇場初公開作品
1983年/94分/台湾 原題:小畢的故事
監督・撮影:チェン・クンホウ 原作・脚本:チュウ・ティエンウェン プロデューサー・脚本:ホウ・シャオシェン
脚本:ディン・ヤーミン、シュー・シューチェン 編集:リャオ・チンソン 音楽:ジョナサン・リー
出演:チャン・チュンファン、ツイ・フーシェン、トゥオ・ツォンホア ほか
★第20回金馬奨最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞受賞
◆1960年代台湾・淡水。未婚の母シウインは息子アジャのために年の離れた男性ターシュンと見合い結婚する。ターシュンは実の息子のようにアジャを可愛がるが、やがて弟がふたり生まれ、元々やんちゃだったアジャは中学生になる頃にはすっかり不良少年に。そんなある日、アジャの不注意から弟が事故に遭い…。ひとりの少年の成長譚を隣家の少女の視点で語る、のちにホウ・シャオシャオ監督作品で脚本を務める小説家朱天文(チュウ・ティエンウェン)の短編小説をチェン・クンホウ監督がホウ・シャオシェンらとともに映画化した、台湾ニューシネマの夜明けを代表する珠玉の名作。
世界が注目するキン・フーアクション〜キン・フー監督作品
空山霊雨 [デジタル修復版] ※日本劇場初公開作品
1979年/121分/台湾・香港 原題:空山靈雨
監督:キン・フー 出演:シュー・フォン、ソン・ユエ、シー・チュン
★第16回金馬奨最優秀監督賞、最優秀美術設計賞、最優秀撮影賞、最優秀録音賞、最優秀音楽賞受賞
◆三宝寺の僧正が後継者選びをするために、大地主のウェン、軍人のワン将軍、そして高僧ウーワイ法師を寺に召集する。寺の将来を案じるふりをしながら、ウェンとワン将軍は、寺の宝・三蔵法師直筆の経典「大乗起信論」奪取を目論んでいた。やがて後継者は意外な人物に決まるが、経典をめぐり争奪戦が繰り広げられる…。『山中傳奇』と同時進行で韓国各地で撮影されたアクション作品。
大輪廻 [デジタル修復版] ※日本劇場初公開作品
1983年/105分/台湾 原題:大輪廻
監督:キン・フー、リー・シン、パイ・ジンルイ
出演:シー・チュン、ベン・シュエフォン、チャン・ホウレン
★第20回金馬奨最優秀編集賞・美術賞受賞
★1983年アジア太平洋映画祭最優秀男優賞受賞
◆明朝、中華民国初期、現代(80年代)を舞台に、一ヒの魚腸刀という古刀に運命を翻弄されながら輪廻転生を繰り返す3人の男女を、ワイヤーアクションの祖キン・フー、「台湾映画の父」リー・シン、イタリア・ネオレアリズモに傾倒しイタリアで映画製作を学んだパイ・ジンルイのプレ台湾ニューシネマを代表する3人の巨匠が描いたオムニバス作品。
山中傳奇 [デジタル修復・完全全長版]
1979年/台湾・香港/192分 原題:山中傳奇
出演:シルヴィア・チャン、シュー・フォン、シー・チュン、ティエン・フォン
★第16回金馬奨優秀映画賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞、最優秀美術設計賞、最優秀音楽賞、最優秀録音賞
★第73回ヴェネチア映画祭クラシック部門・4K修復版出品
◆11世紀、宋の時代。若い学僧・雲青は、戦乱で死んだ者たちの鎮魂のための写経を頼まれる。写経に集中できる静かな場所を求め、崔という男から案内されたのは、山奥の城跡にある廃屋だった…。宋時代の古典「西山一窟鬼」に想を得て作り上げた、妖しと幻想の世界が交錯する美しい武侠ファンタジー劇。
アーカイブ・タイム ※日本劇場初公開作品
2019年/63分/台湾 原題:数電影的人
監督:ルー・ユエンチー
◆温度18~22度、湿度55%の環境下でおよそ6、70年間といわれるフィルムの保存期間。台湾のとある工業地区にはおよそ17000もの映像フィルムと100万点にもおよぶ映画にまつわる文物が保管され、フィルム映画のデジタル修復という時間との闘いに挑む者たちがいる。『空山霊雨』デジタル修復作業を含む、彼らの日常を追うドキュメンタリー。
HHH:侯孝賢[デジタルリマスター版]
1997年/92分/フランス・台湾
原題:HHH Portrait of Hou Hsiao Hsien
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:ホウ・シャオシェン、オリヴィエ・アサイヤス、
チュウ・ティエンウェンほか
◆批評家時代から台湾ニューシネマを積極的に世界に紹介し、監督デビュー後もホウ・シャオシェンからの影響を公言して憚らない、フランスを代表する映画監督の一人オリヴィエ・アサイヤスがホウ監督とともに台湾を旅しながら、彼の素顔に迫る貴重なドキュメント。
擬音 A FOLEY ARTIST
2017年/台湾/100分 原題:擬音
監督:ワン・ワンロー
出演:フー・ディンイー、リャオ・チンソン、
シルヴィア・チャンほか
◆40年にわたり第一線で映画に効果音を付ける「フォーリー・アーティスト」として活躍するフー・ディンイーにフォーカスしたドキュメンタリー。70本を超える彼の仕事を通して台湾ニューシネマ以前からの台湾映画史が、また台湾、香港、中国の映画人との交流からフー・ディンイーの人となりが語られる。
風が踊る[デジタルリマスター版]
1981年/92分/台湾 原題:風兒踢踏踩
監督:ホウ・シャオシェン
出演:フォン・フェイフェイ、ケニー・ビー、
アンソニー・チェン
◆CMの撮影で澎湖島を訪れた女性カメラマン・シンホエは、事故で視力を失った青年チンタイと知り合う。その後ふたりは台北で偶然再会を果たすが…。1980年代初頭の、民主化へと向かいつつある戒厳令下の台湾社会を背景に、伝統的な家族観や結婚観と自由恋愛の間で揺れ動く自立した女性の心理を、澎湖島、台北、鹿谷を舞台にキャッチーな歌謡曲と共に、軽やかに描いたホウ監督初期作品。
童年往事 時の流れ
1985年/ 138分/台湾 原題:童年往事
監督:ホウ・シャオシェン
出演:ユー・アンシュン、シン・シューフェン
★第22回台湾金馬奨 最優秀助演女優賞・最優秀脚本賞
★第36回ベルリン国際映画祭 国際批評家連盟賞
◆少年の成長の年代記を、彼と家族の日常をめぐるささやかな出来事で綴る。主人公の阿孝は、1947年広東省に生まれ、一歳のときに一家で台湾に移住した。ガキ大将的存在の阿孝だったが病弱な父は、阿孝に小さな影を落としていた…。ホウ・シャオシェン初期の代表作。
風櫃の少年
1983年/ 101分/台湾 原題:風櫃来的人
監督:ホウ・シャオシェン
出演:ニウ・チェンザー、チャン・シー
★第6回ナント三大陸映画祭グランプリ
★1985年アジア太平洋映画祭最優秀監督賞
◆澎湖島の風櫃に住むアチンと彼の友人たちは悪戯や喧嘩をして日々を過ごしていた。ある日、対立するグループとの争いが警察沙汰となり、家に戻れなくなった彼らは高雄に行くことを決める。世界の映画作家に多大な影響を与えた一作。
青春神話
1992年/106分/台湾 原題:青少年哪吒
監督:ツァイ・ミンリャン
出演:リー・カンション、チェン・チャオロン
★第6回東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞
★1993年トリノ映画祭最優秀新人監督賞
★第15回ナント三大陸映画祭最優秀処女作賞
◆台湾の首都、台北を舞台に、一人の予備校生と周囲の人間関係を通して、現代の台湾社会を独特の抑制された形式で描いた青春群像劇。ツァイ・ミンリャン監督衝撃のデビュー作。
熱帯魚 [デジタルリマスター版] ※日本最終上映
1995年/108分/台湾 原題:熱帯魚
監督:チェン・ユーシュン
出演:リン・ジャーホン、シー・チンルン、リン・チェンシン
★第48回ロカルノ国際映画祭青豹賞
★第32回金馬奨最優秀脚本賞、最優秀助演女優賞
◆90年代台北。小学生のタウナンが誘拐される事件が発生。空想好きで落ちこぼれの中学生ツーチャンもひょんなことから同じ犯人に誘拐されてしまう。ところが主犯の男が交通事故であっけなく死に、困り果てた共犯のアケンは…。『1秒先の彼女』(20)のチェン・ユーシュン監督による傑作コメディ。
ラブ ゴーゴー [デジタルリマスター版] ※日本最終上映
1997年/113分/台湾 原題:愛情来了
監督:チェン・ユーシュン
出演:タン・ナ、シー・イーナン、チェン・ジンシン
★第34回金馬奨最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞
◆パン職人アシェンの店にやってきたのは、かつて憧れた同級生リーホアだった。アシェンの妹リーリーは、路上で拾ったポケベルがきっかけで男と知り合った。美容師として働くリーホアの元には、恋人の妻がやってきた・・・。『熱帯魚』(95)のチェン・ユーシュン監督がポップなタッチで描く、切なくもどこか滑稽な「愛」の物語。
入場料金
当日券
●一般1,500円/シニア1,200円/会員・学生1,100円/高校生以下1,000円
一般3回券3,600円/学生・会員3回券3,000円
※ご鑑賞の7日前から窓口とオンラインでチケットのご購入が可能です。ご鑑賞当日はオンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券の方は窓口で指定席をお選びの上、開始時間の10〜15分前からご入場いただきます。(※回数券のご購入、ご予約は窓口のみ)
<全席指定席>となります。満席の際はご入場出来ませんので、ご了承下さい。
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