愛に乱暴 |
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2024年/日本/105分 |
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ヒリヒリとした情動に焼かれ、私もこの愛も乱れていく。 |
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夫の実家の敷地内に建つ“はなれ”で暮らす桃子は、結婚して8年になる。義母から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うように、センスのある装い、手の込んだ献立などいわゆる「丁寧な暮らし」に勤しみ毎日を充実させていた。 世界12大国際映画祭に数えられるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のコンペティション部門に選出された本作で主演するのは、唯一無二の存在感とユニークで高い演技力を持つ江口のりこ。徐々に平穏を失っていく“妻”を怪演、一瞬たりとも目が離せない。家庭生活を送りながらも心は常にどこか違う場所にある“夫”を、小泉孝太郎が翳りのあるアプローチで出色の演技を見せる。一人息子を常に気に掛ける“母親”に風吹ジュン、夫の“愛人”に馬場ふみかなど個性豊かな俳優陣が名を連ね、江口扮する主人公を追い詰めていく。 物語に隠されたある仕掛けから、映像化は難しいと思われた原作小説を繊細にアレンジ、フィルムを使って主人公の背後からまとわり付くようなカメラワークで撮影を敢行、息もつかせぬ緊迫感に包まれた見事なヒューマンサスペンスが誕生した。 |
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