『13回の新月のある年に』『第三世代』

ファスビンダー、劇場未公開2作連続上映!

1982年に37歳で死去したライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。ニュージャーマンシネマを代表する映画作家として40本以上の作品を発表したほか、演劇分野でも活動し、戯曲『ゴミ、都市そして死』の作者としても知られている。

『13回の新月のある年に』

1978年/西ドイツ/124分
◎監督・原案・脚本・撮影・美術・編集:ライナー・ベルナー・ファスビンダー◎音楽ペール・ラーベン◎出演:フォルカー・シュペングラー、イングリット・カーフェン、ゴットフリート・ヨーン、エリーザベト・トリッセナー

7年おきに来る「月の年」に、新月が13回巡る年が重なると、なす術もなく破滅する者が幾人も現れる―。
エルヴィラは男性から女性へと性転換をした。男装して街を彷徨い、男娼を求めるエルヴィラの「性」。愛への憧憬と不安。孤独。パートナーとの別れ、離別した妻子との対話、幼少期を過ごした修道院のシスターが語る出生の秘密、性転換手術を促した男アントン・ザイツとの再会…、エルヴィラの最期の5日間。原案・製作・脚本・監督・撮影・美術・編集をファスビンダー自身が手掛けた、自主製作作品。様々なイメージがセンセーショナルに提示される、ファスビンダー最大の問題作。

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『第三世代』

1979年/西ドイツ/109分
◎監督・脚本・撮影:ライナー・ベルナー・ファスビンダー◎美術:ラウール・ヒメネス、フォルカー・シュペングラー◎音楽:ペール・ラーベン◎出演:フォルカー・シュペングラー、ビュル・オジエ、ハンナ・シグラ、ハリー・ベア

意志と表象としての世界―。彼らも、我々も、もはや何も理解できない。理解しようとはしない。暴力で構成された社会に曝され、支配され、共感し、欲望し、絶望する。現実への無関心。怒りと悲しみとおかしみが横溢するこの世界は、とっくに壊れている。革命への理念を持たず、ただ目先のスリルだけを追い求める「第三世代」のテロリストたち。彼らは企業と警察に利用され、その煽動にのって誘拐事件を起こす―。言葉と音の叛乱。ファスビンダーが放つ、最も難解で自由な作品。

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〈鑑賞料金〉

一般1800円、学生・シニア1100円、会員1000円
前売2回券2500円で発売中!