青春

2023年/フランス、ルクセンブルク、オランダ/215分
◎監督:ワン・ビン◎撮影:前田佳孝、シャン・シャオホイ、ソン・ヤン、リウ・シェンホイ、ディン・ビーハン、ワン・ビン◎編集:ドミニク・オーヴレイ、シュー・ビンユエン、リヨ・ゴン

公式HP→https://moviola.jp/seishun/

世界的監督ワン・ビンの凄さをあらためて実感する。
カンヌ映画祭、金馬奨、ロサンジェルス批評家協会が絶賛、
中国の巨大経済地域の小さな衣料品工場で働く名もなき若者たちを見つめた真骨頂のドキュメンタリー。
アクション映画で、恋愛映画で、経済の映画で、そして何より青春映画。

上海を中心に大河・長江の下流一帯に広がる、長江デルタ地域。ここだけで日本のGDPをはるかに上回る大経済地域だ。しかし、映画が描くのは、長江デルタの大企業でも大工場でもない。織里という町の小さな衣料品工場で働く10代後半から20代の若い世代の労働と日常だ。世界は彼らに注目しない。しかし、そこには驚くほどにみずみずしい青春がある。

猛烈なスピードでミシンをかける姿はアクション映画で、振り付けられたダンスのよう。恋愛をめぐる駆け引きはボーイ・ミーツ・ガール。あちこちで起こる言い争いは、暴力への沸点をはらむ。そして、5元をめぐる経営者とのささやかな攻防。彼らがここで生きていることを徹底的に肯定し、それぞれの人物を注意深く見つめ、共感を寄せること。ワン・ビンの視線は、やがて中国という巨大な国に生きる一つの世代全体の運命を浮かび上がらせる。必見のドキュメンタリー体験。

〈上映スケジュール〉

◆12/22(日)11:45+トーク
12/23(月)18:00
12/24(火)12:00


12/22(日)11:45『青春』上映後ミニトーク
ゲスト:土屋昌明さん(専修大学教授/中国文学・思想史)

〈鑑賞料金〉

一般2000円、シニア1400円、会員・学生1300円、高校生以下・ハンディキャップ1000円
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