戦影─売国奴と呼ばれた男たちの遺言状─ |
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2021年/日本/73分
◎監督・脚本・朗読:牧田敬祐◎撮影:吉本憲正、桜田純弘◎照明:佐野広志◎録音:細川雅浩◎アニメーション:徳永尚和(徳永アニメーション工房)◎製作:松林展也◎朗読・語り:竹房敦司◎
予告編→https://youtu.be/5t2M6-T02eI |
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戦争を語る元軍人たちも百寿を迎える。
時代の証言を記録し作品化するのは、ほぼ最後の機会ではないか。渡辺は言った。「死んでしまった者は、もう何も語ることはできない。戦場の実相、殺される時の恐怖、せめて死にそこない生き残った私が、知られざる『戦影』の悲しみと怒りを伝えねばならぬだろう」。
これは人知れず生きた元反戦軍人「故 渡部富美男」(1918年〜2010年)の遺言である。
この物語は、渡部富美男の生前に収録した膨大な「証言インタビュー」とそれを補完する朗読で構成される。上海の特務機関「松機関」で、渡部は南京維新政府の特務「王仲伯」(元々は蒋介石軍の反日分子)と出会った。この王仲伯こそが、渡部が生涯の友とした中国人軍人であった。特務に就いた二人は、王仲伯を付け狙っていた国民党軍に捕縛され絶体絶命の局面にたたされる。満州の民間人を名乗っていた渡部は、いつ王仲伯が裏切るか疑心暗鬼に陥った。しかし渡部だけが処刑を免れ、捕虜収容所へと送られることになる。それは王仲伯が配慮を巡らせた結果であり、日本人の渡部が中国人の王仲伯に救われたとの感謝の気持ちが、後に、渡部を日中友好へと駆り立ててゆくことになる。
渡部が移送された貴州省鎮遠の捕虜収容所は現在も建物跡が保存されている。当時ここには三◯◯人ほどの捕虜が収容されており、ここの捕虜再教育に対して、皇国青年渡部は自死するほどの激しい葛藤を経て、戦争の欺瞞と愚かさに目覚め、戦後の反戦及び日中友好活動に一身を捧げてゆくのである。 |
〈上映スケジュール〉
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〈鑑賞料金〉
一般1700円、シニア1200円、会員・学生1100円
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