没後20年 作家主義 相米慎二 〜アジアが見た、その映像世界 |
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80年代を生きた獰猛さ。アイドル映画という枠組みを超え、その過剰なまでの演出を突き詰めた。90年代を生きた繊細さ。ミュージカル的な世界観の導入。自己の集大成と、新たなる変化への挑戦。そして、2001年(21世紀)に結果として残した、たった一本の別れの挨拶。 2021年2月に行われた渋谷・ユーロスペースでの上映はコロナ禍にも関わらず、たいへんな動員を記録した。過去の相米レトロスペクティブと異なるのは、若い観客が多かったこと、女性観客が多かったことだ。好評を受け、7月には横浜シネマリンでも開催。相米慎二の命日である9月9日以降、「没後20年 作家主義 相米慎二」は全国へと展開していく。セレクトでの上映展開も行っていく。9月9日発刊の相米慎二初となる著書「相米慎二 最低な日々」と共に、相米が大好きだった祭りは続いていく。 |
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ションベン・ライダー |
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1983年2月11日公開/118分 |
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レナード・シュレイダーの原案を脚本化。目の前で誘拐されたガキ大将を追う三人組。「セーラー服」の興行的成功からより過剰な方向へ舵を切った。途中で衣装まで入れ変えてしまう三人組。壮絶な貯木場のシーンはあまりにも有名。
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台風クラブ |
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1985年8月31日公開/115分 |
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東京国際映画祭・ヤングシネマグランプリ作品。審査委員長、ベルナルド・ベルトリッチが絶賛。台風の日の校舎に閉じ込められた少年と少女。三浦友和が当時のイメージを大きく変えた作品としても印象的。 |
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風花 |
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2001年1月27日公開/116分 |
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鳴海章の同名小説を映画化。若手官僚とピンサロ嬢の出逢い。女の故郷、北海道へとふたりは旅へ出る。本作公開後の9月9日、相米が死去。遺作となった。企画の発案は、相米本人からのものだったという。
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〈上映スケジュール〉
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