生誕百年 映画監督・鈴木英夫の全貌

 

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鈴木英夫といえば、コメディ、メロドラマ、ホームドラマ、文芸映画などあらゆるジャンルの映画を監督したが、最も真価を発揮したのがスリラー/サスペンス映画であることは衆目の一致したところだろう。リアルという言葉はなかなか便利なもので、それ自体どのようにも解釈可能な多義的な言葉だが、鈴木の目を通したリアルとは、日常とは恐怖と隣り合わせになっていて、いつ犯罪に巻き込まれるか分からないものであり、社会とは熾烈な競争原理にさらされている非情な世界のことであった。
 鈴木英夫の手にかかると、東宝のジャンル映画であるサラリーマン映画でさえも、『黒い画集 第二話 寒流』や『社員無頼』二部作のように、会社の乗っ取りや社内の出世をめぐる権謀術数が渦巻く黒々としたスリラーに変貌する。代表作『その場所に女ありて』では、当時最先端であった広告代理店という職場を舞台にして、そこで働くヒロインがライバル会社の恋人とのロマンスと仕事の間で揺れ動きながらも、仕事を得るために競争に勝ち抜いていくという、感傷や抒情を排した女のハードボイルドとして展開する。あるいはまごうことなき傑作『悪の階段』では、現金の強奪に成功したギャングたちは疑心暗鬼に取りつかれ、仲間割れを起こし自滅してしまう。また新聞社を舞台に、功名心に憑かれた主人公のマキャベリズムが暴走する『危険な英雄』や『非情都市』では、組織の見えない歯車によって主人公の野心は砕かれてしまう。あとに残るのは爽快なカタルシスではなく、冷え冷えとした苦さばかりだ。 ここにあるのは熾烈な競争の原理であり、感傷が微塵も入りこむ隙がない孤立と非情の世界である。鈴木にとって都会のリアルとは弱肉強食のジャングルなのだ。こうした組織の中の個人や日常に入りこむ恐怖は、増村保造であれば、組織や共同体と対立する個人の拠り所は本能的な情念ということになるだろうが、鈴木作品では恋愛さえもオブジェのように対象化してしまう。 とはいうものの他方で、鈴木英夫はまたホームドラマの名手でもあった。戦前豊田四郎が監督した作品の二度目の映画化『大番頭小番頭』、千葉泰樹が東映で監督したシリーズを引き継いだ『目白三平』の三本など、ドライな人間像を怜悧な演出で描くのを得意とする監督と同一人物が撮った作品だとにわかには信じがたいほど、手慣れた演出で庶民の暮らしをほのぼのと描き出している。これもまた鈴木の目を通したリアルなのだろう。 そのような点でいうと、今回の特集上映に先ごろ新たに発見された『花荻先生と三太』がラインナップに入っていることを喜びたい。Jフィルム・ノワールの旗手が清水宏を想起させる子供映画の佳作を撮っていることに、それまでの鈴木英夫像の修正を迫られるという嬉しい驚きに満ちているからである。ぜひ鈴木英夫の多様なリアルを感じとってほしい。

木全 公彦(映画評論家)

花荻先生と三太

花荻先生と三太1952年/民藝・大映/白黒/80分 
監督:鈴木英夫/原作:青木茂/脚本:大黒東洋士/撮影:渡辺公夫/音楽:斎藤一郎 出演:津村悠子、大橋弘、山田五十鈴、宇野重吉、滝沢修、加藤嘉、田中晋二、細川ちか子

◆相模湖に近い山村を舞台に、都会から来た新任女性教師と腕白小僧の三太たちとの交流をあたたかくユーモラスに描く。清水宏作品を思わせる児童映画の佳作。劇団民藝が製作し、宇野、滝沢、山田、加藤らが助演。長らく行方不明となっていたが、数年前発見されニュープリント化!

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殺人容疑者

殺人容疑者1952年/電通DF・新東宝/白黒/80分/デジタル 
監督:鈴木英夫、船橋比呂志/原案:高峯秀雄/脚本:船橋比呂志/撮影:植松永吉 出演:丹波正三郎(哲郎)、土屋嘉男、石島房太郎、恩田清二郎、小林昭二

◆深夜の新宿で殺人事件が発生。その後、重要な証人である飲み屋の女将も殺され、捜査は暗礁に乗り上げるが…。映画デビュー作となる丹波哲郎や無名の俳優が起用され、全編街頭ロケで撮影されたセミ・ドキュメンタリーの先駆的佳作。1952年の生々しい東京の姿は今や貴重な映像。

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魔子恐るべし

魔子恐るべし1954年/東宝/白黒/91分 
監督:鈴木英夫/原作:宮本幹也/脚本:梅田晴夫/撮影:鈴木斌/音楽:松井八郎/美術:村木与四郎 出演:根岸明美、森繁久彌、藤原釜足、加東大介、伊豆肇、小杉義男、藤木悠

◆信州山中から旧知の画家を探し求め、新宿の魔窟に踏み入る野生児・魔子の奇怪至極な行状記。魔子が周遊する新宿の風俗を地獄巡りの如く映し出し、摩訶恐るべき快作に仕上げた鈴木英夫の腕力に脱帽。敵か味方か、オネエ言葉で迫るヤクザの森繁が格別。鈴木の東宝入社第一作。

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不滅の熱球

不滅の熱球1955年/東宝/白黒/107分 
監督:鈴木英夫/原作:鈴木惣太郎/脚本:菊島隆三/撮影:中井朝一/美術:北辰雄/音楽:斎藤一郎 出演:池部良、司葉子、藤原釜足、笠智衆、千秋実、土屋嘉男、清水将夫

◆栄光の背番号14、戦前の巨人軍で活躍した伝説の名投手・沢村栄治の短い生涯を描く。選手生活の絶頂期、幸せな結婚生活の最中、徴兵され…。鈴木が熱烈な野球ファンであることから生まれたスポーツ映画の名篇。沢村に池部が扮し、合宿をして練習し撮影に臨んだ。沢村独特のフォームを見事再現!

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大番頭小番頭

大番頭小番頭1955年/東宝/白黒/94分 
監督:鈴木英夫/原作:佐々木邦/脚本:井手俊郎、館林一郎/美術:北猛夫、北川恵笥/音楽:松井八郎 出演:池部良、雪村いづみ、若山セツ子、伊藤雄之助、藤原釜足、浪花千栄子

◆就職難から大学を卒業してから老舗下駄屋に雇われた新人番頭(池部良)と、一風変わった店の人々との日常を小気味よく描いたコミカルな佳作。キャバレー経営を目論む若旦那・伊藤雄之助、大番頭の藤原釜足、さらに突然歌を歌いだす雪村いづみ、若山セツ子がなんとも楽しい。

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くちづけ

くちづけ1955年/東宝/白黒/115分 
監督:筧正典(第一話)、鈴木英夫(第二話)、成瀬巳喜男(第三話)/原作:石坂洋次郎/脚本:松山善三/撮影:山崎一雄/美術:中古智/音楽:斎藤一郎 出演:(第一話)青山京子、太刀川洋一、杉葉子( 第二話)司葉子、中原ひとみ、小泉博( 第三話)高峰秀子、上原謙、中村メイ子

◆爽やかな青春と夫婦の機微を綴る石坂文学を映画化した三話構成の名篇。鈴木は司と小泉の純愛を巡る第二話「霧の中の少女」を演出。夜霧を歩くふたり、キューピット役の中原ひとみ、そして司の笑顔にこちらまでシアワセ!

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彼奴を逃すな

彼奴を逃すな1956年/東宝/白黒/96分 
監督:鈴木英夫/脚本:村田武雄/撮影:三浦光雄/音楽:芥川也寸志/美術:小川一夫 出演:木村功、津島恵子、志村喬、東郷晴子、宮口精二、沢村宗之助、土屋嘉男

◆夫はラジオ修理、妻は洋裁をしてつつましく暮らす夫婦が、向かいの店で起こった殺人事件の犯人を目撃したことから生活が一変、命を狙われる恐怖を描いた傑作サスペンス。一瞬も気を抜けない緊張感溢れるショットの連続など、鈴木ワールドの真骨頂! 素晴らしい音響効果にも注目。

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青い芽

青い芽1956年/東宝/白黒/35分 
監督:鈴木英夫/原作:石坂洋次郎/脚本:松山善三/撮影:山崎一雄/美術:村木与四郎/音楽:服部良一 出演:雪村いづみ、山田真二、藤原釜足、清川虹子、司葉子、宝田明、三好栄子

◆十代の甘酸っぱい恋を爽やかに描いた石坂洋二郎の原作の映画化。17歳の女子高生がある日、ボーイフレンドと結婚すると宣言!? まわりの困惑をよそに、ヒロインの雪村いづみが多感なティーンエイジャーの心情を好演。35分の小品ながら鈴木英夫に手抜きなし。

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殉愛

殉愛1956年/東宝/白黒/101分 
監督:鈴木英夫/原作:山田照子/脚本:沢村勉、鈴木英夫/撮影:安本淳/音楽:高木東六/美術:阿久根巌 出演:鶴田浩二、八千草薫、小林桂樹、笠智衆、夏川静江、石原忠、加東大介

◆太平洋戦争の末期、学徒出身の特攻隊員と恋人の悲劇を描いた愛の物語。簡素な式を挙げ、幸せも束の間、別れを告げるために家に戻った夫の懐中の遺書をみつけた妻は…。ロミオとジュリエットを思わせる美しくも哀しいメロドラマの秀作。八千草薫が美しい!

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目白三平物語 うちの女房

目白三平物語 うちの女房1957年/東宝/白黒/72分 
監督:鈴木英夫/原作:中村武志/脚本:井手俊郎/撮影:山崎一雄/美術:小川一男/音楽:宅孝二 出演:佐野周二、望月優子、団令子、佐原健二、杉葉子、久慈あさみ、千石規子

◆国鉄勤務の平凡なサラリーマン・目白三平の日常を描いた全五作のシリーズ第三作。本作から鈴木が演出し、目白三平役に唯一佐野が扮した(他四作は笠智衆。女房は一貫して望月優子)。三平と近所に住む現代娘・雪子(団)との浮気疑惑を巡って大騒動。これがデビュー作とは思えないほど団令子が、実にキュート!

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危険な英雄

危険な英雄1957年/東宝/白黒/91分
監督:鈴木英夫/脚本:須川栄三/潤色:長谷川公之/撮影:中井朝一/音楽:芥川也寸志 出演:石原慎太郎、司葉子、小沢栄太郎、志村喬、仲代達矢、三船敏郎、伊藤久哉、宮口精二

◆児童誘拐事件が発生。警察は極秘裏に捜査を進めていたが、事件を嗅ぎつけた新聞記者がスクープ記事を発表してしまい…。当時助監督だった須川栄三のオリジナルシナリオを、作家・石原慎太郎主演で映画化。報道のモラルを問う異色の社会派ドラマ。カメオ出演の三船敏郎の配役たるや!

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脱獄囚

脱獄囚1957年/東宝/白黒/86分 
監督:鈴木英夫/原案:石川年/脚本:村田武雄/撮影:玉井正夫/美術:小川一男/音楽:芥川也寸志 出演:池部良、佐藤允、草笛光子、中北千枝子、家田佳子、藤田進、土屋嘉男

◆死刑囚の三人が真夜中に脱獄した。そのうちの一人・山下(佐藤允)の目的は、自殺した恋人の復讐に、検事と刑事(池部良)の妻の命を奪うことだった…。脱獄からの真夏の24時間をリアルに描く傑作。復讐の鬼・佐藤と、眼光鋭い刑事・池部の対決という手に汗握る一篇! 草笛も中北もいい!!

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花の慕情

花の慕情1958年/東宝/カラー/97分 
監督:鈴木英夫/原作:吉屋信子/脚本:池田忠雄、杉本彰、沢村勉/撮影:飯村正/美術:河東安英/音楽:芥川也寸志 出演:司葉子、宝田明、草笛光子、三井美奈、長岡輝子、杉村春子

◆華道の家元であった父が亡くなったうえ、弟が山で遭難死、華道の家元を継ぐこととなった梢(司)は、弟とともに遭難した学友の兄・慎一(宝田)と恋に落ち、やがて窮地に陥るラブロマンス。華道の道と恋との狭間で葛藤する女性を司葉子が熱演。生け花指導は草月流の創始者・勅使河原蒼風。

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燈台

燈台1959年/東宝/白黒/63分 
監督:鈴木英夫/原作:三島由紀夫/脚本:井手俊郎/撮影:山田一夫/美術:植田寛/音楽:斎藤一郎 出演:久保明、津島恵子、河津清三郎、柳川慶子、野口ふみえ、小西瑠美、林剛彦

◆復員して我が家に戻った昇を出迎えたのは、若く美しい継母(津島)。昇(久保)はたちまち恋の虜となるが、何も知らない妹と父。四人で家族旅行に出かけた大島で、秘められていた思いが炸裂する…。四人それぞれの感情が揺れ動く様をスリリングに描いた三島由紀夫原作の心理ドラマ。

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非情都市

非情都市1960年/東宝/白黒/89分 
監督:鈴木英夫/原作:三田和夫/脚本:井手雅人/撮影:逢沢譲/美術:河東安英/音楽:池野成 出演:三橋達也、司葉子、稲葉義男、中丸忠雄、東野英治郎、佐々木孝丸、平田昭彦

◆敏腕新聞記者が社長襲撃事件の真相に迫るうち、巨大な権力の壁にぶつかって、身を滅ぼしていく様を描いた社会派サスペンス。特ダネのためなら手段を選ばない主人公の記者を三橋達也が好演。クールな鈴木演出、東京の街頭でのロケ撮影も冴えるハードボイルド・タッチの傑作。

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サラリーマン目白三平 亭主のためいきの巻

サラリーマン目白三平 亭主のためいきの巻1960年/東宝/白黒/79分 
監督:鈴木英夫/原作:中村武志/脚本:松木ひろし/潤色:井手俊郎/撮影:小泉福造/美術:小川一男/音楽:宅孝二 出演:笠智衆、望月優子、水野久美、団令子、浜美枝、船戸順

◆会社ではうだつが上がらず、家に帰れば帰ったで女房にないがしろにされる――。国鉄勤続25年の平凡なサラリーマン目白三平の悲哀をユーモアとペーソスで描くシリーズ最終章。長年連れ添った夫婦の倦怠期を迎えた気まずい関係の顛末はいかに…。やっぱり亭主はため息する!?

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黒い画集 第二話 寒流

黒い画集 第二話 寒流1961年/東宝/白黒/96分 
監督:鈴木英夫/原作:松本清張/脚本:若尾徳平/撮影:逢沢譲/美術:河東安英/音楽:斎藤一郎 出演:池部良、新珠三千代、平田昭彦、志村喬、宮口精二、丹波哲郎、中村伸郎

◆同窓の常務(平田)に見込まれ大銀行の支店長に抜擢された沖野(池部)は、料亭の美人女将(新珠)と深い仲になるが、女将の美貌に一目ぼれした常務の画策で左遷されることとなり…。色と欲にまみれた男と女の駆け引きを描いた松本清張の世界を映画化。池部が嫉妬に狂う中年男?

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その場所に女ありて

その場所に女ありて1962年/東宝/カラー/95分 
監督:鈴木英夫/脚本:升田商二、鈴木英夫/撮影:逢沢譲/美術:竹中和雄/音楽:池野成 
出演:司葉子、宝田明、水野久美、原知佐子、大塚道子、山崎努、北あけみ、森光子、児玉清、柳川慶子、清水えみ、浜村純、西村晃、織田政雄、伊藤久哉、稲葉義男

◆1960年代の広告業界を舞台に、男社会に果敢に挑むキャリア・ウーマンの夢と挫折を描いた珠玉の女性映画。広告代理店同士の熾烈な戦いの中で葛藤する女性たちを、リアルでドライに映しとった鈴木英夫監督最高傑作。クールな知性を漂わせ凜とした美しさを放つ司葉子が素晴らしい!

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旅愁の都

旅愁の都1962年/宝塚映画/カラー/93分 
監督:鈴木英夫/脚本:井手俊郎/撮影:逢沢譲/音楽:池野成/美術:加藤雅俊 出演:宝田明、星由里子、浜美枝、乙羽信子、船戸順、藤木悠、志村喬、淡路恵子

◆鈴木英夫は宝塚でも映画を撮っていた! 舞台は大阪。建築技師の村川(宝田)は、叔母の店で働くことになった弓子(星)の清純な美しさに一目惚れ。しかし、彼女には人に言えない過去があった…。大阪、神戸、そして沖縄を舞台に二人の愛の行方を観光名所たっぷりに織り込んで描く。

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やぶにらみニッポン

やぶにらみニッポン1963年/東宝/カラー/89分
監督:鈴木英夫/脚本:奥山長春/撮影:完倉泰一/美術:小川一男/音楽:山本直純  出演:宝田明、白川由美、若林映子、ジェリー伊藤、北あけみ、田中邦衛、E・H・エリック、木の実ナナ

◆アメリカから日系二世の著名な原子物理学者が嫁探しに来日。それを聞いた週刊誌記者の森川(宝田)はネタ欲しさに東京案内を買って出る。しかし、変わり行く東京に驚いて…。日米の男女が織り成すラブコメ調の社会風刺喜劇。オリンピックを控え、大改造中の東京の風景も見物。

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暁の合唱

暁の合唱1963年/宝塚映画/カラー/92分 
監督:鈴木英夫/原作:石坂洋次郎/脚本:井手俊郎/撮影:逢沢譲/音楽:服部良一/美術:近藤司 出演:星由里子、宝田明、新珠三千代、黒部進、山村聰、内田朝雄、北林谷栄

◆戦前清水宏が撮った石坂洋次郎原作の名篇を、鈴木英夫が宝塚でリメイク。舞台を倉敷に置き換え、新米バスガール(星由里子)の活躍を描いた人情篇。同僚のバス運転手に宝田明、バス会社の社長が山村聰、その事務員に新珠三千代と豪華共演陣も見物。バスっていろいろありますね。

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悪の階段

悪の階段1965年/東宝/白黒/104分 
監督・脚本:鈴木英夫/原作:南條範夫/撮影:完倉泰一/美術:中古智/音楽:佐藤勝 出演:山崎努、団令子、西村晃、久保明、加東大介、久保菜穂子、清水元、佐田豊、土屋嘉男

◆緻密な計画で金庫破りをはたし、大金を手にした四人の男。だが、欲にくらんだ彼らの間で壮絶な現金強奪戦がはじまる…。欲に目がくらんで自滅する犯罪者を描いた和製フィルム・ノワールの傑作。狭い室内に限定された舞台設定や、ファムファタール=団令子の悪女ぶりが素晴らしい!

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爆笑野郎 大事件

爆笑野郎 大事件1967年/東宝/カラー/83分 
監督:鈴木英夫/脚本:長瀬喜伴、新井一/撮影:中井朝一/音楽:神津善行/美術:竹中和雄 出演:晴乃チック、晴乃タック、高橋紀子、桂米丸、春川ますみ、有島一郎、沢たまき

◆プレイボーイを気取るふたりの男が織り成す恋の珍道中。しかし、これが鈴木英夫の最後の映画作品となるとは…! 以後、映画からテレビに活躍の場を移し、「傷だらけの天使」など100本以上のドラマを量産していった。

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