自画像:47kmの窓 |
 |
中国/2019/中国語(湖北方言)/カラー/デジタル・ファイル/110分
◎監督、撮影、編集、録音:章梦奇(ジャン・モンチー)
◎出演:方紅(ファン・ホン)、李貴庭(リー・グイティン)
|
|
監督が長期間にわたって撮影を続ける中国山間部の小さな村。その村を見下ろす小屋の壁には、年月を経てかすれた「○○主義が中国を救う」の文字。監督は一人の少女に○○の部分についての考えを問い、少女は「戦争もしてないのに、国を救う必要なんてあるの?」と問い返す。ある老人は85年に及ぶ自らの半生を語り、一方少女は村の老人たちの似顔絵を描き続ける。映画には、老人たちとともにやがて消えていく記憶、風景の痕跡として残る歴史や経済的衰退が記録されているが、それだけではない。この小さな村は、厳しい冬の終わりに文字通り鮮やかな色彩に染まるのである。(山形国際ドキュメンタリー映画祭HPより)
Director's Statement:
本作は私のドキュメンタリーシリーズ「47km」の第8作目である。85歳の老人が毛沢東の肖像画の下に座り、夕暮れの中で「新しい中国」を追い求めた自身の革命の歴史を回想する。一方、15歳の少女・方紅(ファンホン)は、筆を手に村を歩き、暗い部屋に暮らす老人たちの家々の戸を叩いていく。彼女は彼らの前に座り、その肖像を描く。まるで一筋の光のように、彼女は彼らの記憶と廃れた居室を照らし出す。私は方紅に同行し、共に47キロの村に窓を築いた。

章梦奇(ジャン・モンチー)略歴
中国出身。ドキュメンタリー映画監督、振付家。2010年に「民俗記憶プロジェクト」に参加し、2021年には「Film For Mother」映画祭のキュレーションおよび共同主催を務めた。これまでに、故郷である湖北省随州市宜店鎮の村を舞台に「自画像シリーズ」と称される長編ドキュメンタリー11作品を制作。この10年にわたる作品群は、歴史と現代の現実の交差を見つめ、中国の農村生活を照らし出す独自の映像アーカイブを形成している。山形国際ドキュメンタリー映画祭、シネマ・デュ・レエル、ヴィジョン・デュ・レエルなどで受賞歴がある。
|
〈上映スケジュール〉
◆12/23(火)18:00―
上映後トーク
ゲスト:ジャン・モンチー監督
聞き手:小田香さん(映画作家)
通訳:リム・カーワイさん(映画監督)
〈鑑賞料金〉
1900円均一 ※招待券・回数券使用不可
オンラインチケットはこちら
|