〈ニヒル 天知茂〉1〜8｜〈生誕百年石井輝男〉9〜18｜〈新東宝が描く戦争の歴史〉19〜25｜〈新東宝の神髄〉26〜40
〈新東宝チャンバラ祭り〉41〜45｜〈涙、笑い、流れるヒットメドレー〉46〜53｜〈文学作品などを映画化〉54〜60
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〈涙、笑い、流れるヒットメドレー〉8作品 喜劇＆歌謡作品
46「憧れのハワイ航路」
1950年／新東宝／白黒／78分／スタンダード
監督：齋藤寅次郎／原作：サトウ･ハチロー／脚本：八住利雄／撮影：友成達雄／美術：加藤雅俊／音楽：上原げんと
出演：岡晴夫、美空ひばり、花菱アチャコ、古川緑波、木戸新太郎、柴田早苗、吉川満子、清川玉枝、杉山美子、泉麗子、武田三枝子、松丘緑、小倉繁、伴淳三郎、中村哲
◆氷川きよし、サザンオールスターズもカバーする昭和の大ヒット曲「憧れのハワイ航路」を映画化した作品。岡晴夫と美空ひばりのダブル主演で、父と息子、母と娘の思慕の情を切々と描いている。
47「エノケンのとび助冒険旅行」
1949年／新東宝／白黒／77分／スタンダード
監督：中川信夫／画案：清水崑／脚本：山本嘉次郎／撮影：河崎喜久三／美術：進藤誠吾／音楽：早坂文雄
出演：榎本健一、ダイゴ幸江、花島希世子、旭輝子、中村平八郎、北村武夫、田島辰夫、久保春二、寺島新、（解説）徳川夢声
◆“日本の喜劇王”エノケンこと榎本健一と幼い少女の冒険を中川信夫が絵本のような愉しい児童向け映画として演出した作品。『かっぱ天国』で有名な清水崑が描いたデザインを書割などの背景美術として使用して、全編スタジオ撮影で制作された。
48「ラッキー百万円娘（原題「びっくり五人男」改題縮尺版）
1949年／新東宝／白黒／56分／スタンダード
監督：齋藤寅次郎／脚本：八住利雄／撮影：友成達雄／美術：加藤雅俊／音楽：多々良新一
出演：美空ひばり、古川緑波、花菱アチャコ、横山エンタツ、田中春男、和田信賢、藤山一郎、野上千鶴子、宮川玲子、木戸新太郎、川田晴久
◆喜劇映画の名監督・齋藤寅次郎と天才子役・美空ひばりが組んだ大爆笑コメディ。本作が映画出演２作目となる美空ひばりの歌声と天才子役ぶりが楽しめ、ロッパ、エンタツ、アチャコなどの名喜劇人たちが勢揃いした人情喜劇。「嫁入婿取花合戦」につぐ新東宝・吉本映画提携作品。
49「億万長者」
1954年／新東宝／白黒／83分／スタンダード
監督：市川崑／脚本：市川崑／撮影：伊藤武夫／美術：平川透徹／音楽：団伊玖磨
出演：木村功、岡田英次、久我美子、山田五十鈴、伊藤雄之助、信欣三
◆税務署員(木村)が作成した脱税メモが大騒動を巻き起こす風刺コメディ。第五福竜丸や大規模贈収賄事件が起きた1954年の製作で、戦後の社会問題への痛烈な批判が込められた作品。原爆作りに燃える少女（久我）や原爆マグロで心中しようとする一家などのシュールな笑いが満載。
50「ハワイ珍道中」
1954年／新東宝／カラー／89分／スタンダード
監督：斎藤寅次郎／脚本：八住利雄／撮影：友成達雄／美術：加藤雅俊／音楽：原六朗
出演：花菱アチャコ、田端義夫、堺駿二、伴淳三郎、江利チエミ
◆イーストマン・カラーによる新東宝初のカラー映画で、ハワイロケも敢行している。 ハワイ在住の父(花菱)と日本に残した娘(江利)の父子対面をめぐる人情喜劇。音楽教師役の堺駿二は堺正章の父で、堺正章自身も子役として出演している。
51「恋愛ズバリ講座」
1961年／新東宝／白黒／75分／シネスコ
監督：三輪彰、石川義寛、石井輝男／脚本：武部弘道、神谷吉彦、中村経美、北島隆、出口富雄、青野暉、柴田吉太郎、勝俣真喜治、山際永三、金谷稔／撮影：山中晋、森田守、須藤登／美術：小汲明、岩武仙史、宮沢計次／音楽：渡辺宙明、八木正生
【第一話】出演：天知茂 小畑絹子 松原緑郎 星輝美 御木本伸介 伊達正三郎 九重京司 若宮隆二 瀬戸麗子 宮田文子
【第二話】出演：菅原文太 池内淳子 林寛 沢井三郎 若杉嘉津子 三田泰子 松浦浪路 宇津井健 沼田曜一 大空真弓
【第三話】出演：三原葉子 浅見比呂志 沖竜次 魚住純子 万里昌代 吉田輝雄 寺島達夫 水原爆 嵐寛寿郎
◆大蔵貢退陣後、有志が集まり一週間で撮りあげたオムニバス映画。無機質な動きと無表情でセリフを捲し立る演者、コミカルな効果音がシュールな【第一話・吝嗇】。人違いで起きる珍騒動を描いたドタバタ喜劇の【第二話・弱気】。【第三話・好色】は、極悪非情な結婚詐欺師の恋を描くブラックコメディ。
52「アツカマ氏とオヤカマ氏」
1955年／新東宝／白黒／90分／スタンダード
監督：千葉泰樹／原作：岡部冬彦／脚本：笠原良三／撮影：西垣六郎／美術：朝生治男／音楽：三木鶏郎
出演：小林桂樹、上原謙、久保菜穗子、三原葉子、遠山幸子、花井蘭子、細川俊夫、井上大助、上田みゆき、相馬千恵子、三遊亭金馬、森繁久彌
◆「社長シリーズ」を大ヒットさせた千葉泰樹が、それに先駆けて演出し、岡部冬彦の漫画を原作としたサラリーマン喜劇。図々しいがどこか憎めないセールスマンの「アツカマ氏」に小林桂樹、ガミガミうるさい上司の販売課長「オヤカマ氏」に上原謙、支店長には森繁久彌が扮している。
53「青春怪談」
1955年／新東宝／白黒／104分／スタンダード
監督：阿部豊／原作：獅子文六／脚本：舘岡謙之助／撮影：岩佐一泉／照明：関川次郎／美術：進藤誠吾／音楽：鈴木静一
出演：上原謙、高峰三枝子、宇津井健、安西郷子、越路吹雪
◆日活と新東宝が、同じ原作を競作して同日に封切りしたという珍しい作品。母(高峰)と暮らす倹約家の息子(宇津井)と、父(上原)と暮らすバレリーナの娘(安西)という二組の親子の恋愛喜劇映画。
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